【基礎編】コースの特徴と選手の相性。
100〜200kmに及ぶコースは、どれも趣向を凝らしたレイアウトになっているが、おおざっぱに分けると「平坦」「丘陵」「山岳」の3つのコースに分けられる。それぞれに得意な選手のタイプもあるので、レイアウトはチェックするべし。標高差だけでなく、海沿いなのか市街地なのか、カーブや道幅など荒れた農道やときに高速道路を通ったりする。また山道は一方は崖だったりするので見てるぶんには眺めはいいが、ダウンヒルなどは心臓に悪い。
◎平坦コース
起伏の少ない平坦基調のコース。ゴール前の集団スプリント勝負になることが多い。選手間のタイム差はほとんどつかないが、海沿いなど風が強い場所では集団の分断も起きやすく注意が必要な場合も。スプリントを有利に持ち込むべく、終盤のアシストたちによる位置取り・トレイン(チームの隊列)による発射台も見所。
《選手の適正》
◎スプリンター ◯ルーラー、TTスペシャリスト
△パンチャー、オールラウンダー ✖️クライマー
◎丘陵コース
アップダウンが多いコース。長い登りはないが絶え間なく上り下りがあると選手は疲労・消耗しやすく、ライバルのアタックも警戒が必要なため終始気が抜けない。またダウンヒルや激坂の得意な選手が強く、ゴール前は小集団スプリントか直前にアタックする選手が勝つことが多い。選手間のタイム差はそこそこつく。
*ワンデーレースはこのタイプが多い
《選手の適正》
◎パンチャー、オールラウンダー ◯クライマー
△ルーラー、TTスペシャリスト ✖️スプリンター
◎山岳コース
完全にクライマー向け。登る距離や標高が高く、レースによっては獲得標高は4000mを超える。登りの得意なオールラウンダーやパンチャーも勝てる。選手間のタイム差はかなりつくので、総合成績上位を狙うには勝負どころ。ステージレースで一番の難関ステージはクイーンステージと呼ばれる。
《選手の適正》
◎クライマー ◯オールラウンダー、パンチャー
△ルーラー ✖️TTスペシャリスト、スプリンター
◎タイムトライアル
短距離でのタイム差を競うレース。ひとりずつ個人で走るのが「個人タイムトライアル(ITT)」。チーム別に走るのが「チームタイムトライアル(TTT)」。近年はチームTTは行われるのが少なくなった。タイム差はつきやすいが、10km未満の短距離〜50km程度1時間ぐらいかかるものまであり、アップダウン含めてコースによりタイム差の程度は変わる。総合優勝を狙う選手は、TTが得意か不得意かで大きく差がつきやすい。
《選手の適正》
◎TTスペシャリスト ◯オールラウンダー、ルーラー
△パンチャー ✖️クライマー、スプリンター
★選手の脚質についてはこちらの記事参照