3月5日にイタリアで開催される【ストラーデビアンケ】。第16回目と比較的新しいが、トスカーナ地方の美しい風景を走り、ファンにも選手たちにも人気のある184kmのワンデーレース。イタリア語で「白い道」という名前の通り、特徴は砂利道(未舗装路)。選手たちは砂煙を上げて走っていく。そのため過去の成績上位者を見てもシクロクロスやMTB経験者が多い。2021年はファンデルプール、2020年はファンアールト、2019年はアラフィリップとシクロクロス経験者が優勝を重ねている。今年はシクロクロス世界王者になったばかりのピドコックが出場する。未舗装路のためパンクやメカトラも多く、またアップダウンも多いため、パンチャーやクライマー系の選手が有利。
同じくイタリアで開催されるティレーノ〜アドリアティコやミラノ〜サンレモの前哨戦でもある。
◆2021年のレースの模様はこちら(シクロワイヤードの記事)。
◎優勝候補
本命はアラフィリップ、対抗がピドコック。他にモスコン、フルサン、クラシック巧者のファンアーヴェルマート、ヴァルグレンも優勝争いができるだろう。昨年上位に絡んだポガチャルも侮れない。今季好調のベノート、初参戦のマシューズも上位は十分狙えそう。個人的にはバルベルデを応援したい。けして彼向きのレースではないが、春先から好調を維持していて過去には表彰台にも上がっているし、ラストシーズンでチャンスはあるはず。他の上位候補は下記表を参照。
この中でシクロクロス経験者はアラフィリップ、ピドコック、フェルメルシュ。フルサンはMTBの元U23世界王者。チームとして強力なメンバーを揃えてるクイックステップ、ボーラ、UAE、イネオスが積極的にレースを作ると思われる。
◎その他の注目選手
この中で個人的に注目するのは、ボーラのイギータ(今季2勝・コロンビア王者)とケムナ(アンダルシアで1年ぶり勝利)、ロットのファンヒルス(サウジツアー総合優勝)、トレックのバロンチーニ(昨年のU23世界王者)。4人とも若く勢いがある選手。イネオスのベン・トゥレットもシクロクロス経験者でピドコックと組んで仕掛けると面白い存在。あとレースはタコさん向きではないと思うが、逃げを期待してる。EFの中根選手も頑張ってほしい。
出場する過去の優勝経験者は、アラフィリップ(2019年)、ベノート(2018年)、クフィアトコフスキ(2017・2014年)。
◎過去の結果(2021年、2020年、2019年)
参考までに過去3年分の上位10位を入れておく。所属チームは今季との比較も。2021年はファンデルプールの強力なアタックは衝撃だった。腰痛に苦しんで出場できないのが残念なばかり。3年間トップ10に入っているファンアールトもパリ〜ニース出場のため不在。トップ10の回数では、フルサン3回、ゴグル2回、アラフィリップ2回、スティバル2回(出場しないがシクロクロスあがり)、ファンアーヴェルマート2回、クラーク2回。
チームとしてはクイックステップが延べ4人、アスタナが4人が最多。