3月16日にイタリアで開催される【ミラノ〜トリノ】。199kmを走る103回目を迎える伝統的なクラシックレース。例年秋に開催されていたワンデーレースは今年は春に開催される。さらに、名物「スペルガ峠」がないコース、つまりほぼ平坦。多くのスプリンターたちが勝利を狙っているだろう。ちなみに、週末に開催されるミラノ〜サンレモとは出場する選手の顔ぶれはかなり違う。
◆2021年のレースの模様はこちら(シクロワイヤードの記事)。
◎優勝候補
本命はコーヴィ(期待値込めて)。対抗がクリストフとモスケッティ。クラシック巧者のファンアーヴェルマート、ベッティオールも優勝争いができるだろう。若手のグローヴス、ダイネーゼ、ガルシアも優勝に絡むかもしれない。カヴェンディッシュとスウィフトは実績で言えば有力候補だが調子を落としているのが気になるところ。アンテルマルシェはクリストフでなくギルマイで勝負する可能性も十分ある。サガンも本調子とはいえないがそれでもトップ10に絡んでくる実力はあり。
と、展開はそれなりの集団でのスプリントを予想し、優勝候補は各チームのスプリンターを中心に選んだが、正直なところ、ビッグネームやトップスプリンターは少ない。先日のパリ〜ニースのインフルエンザでリタイアし体調が万全でなかったり、同日開催のノケル・クルスとスプリンターが分散されたり、週末に迎えるミラノ〜サンレモに向けて休もうとしている選手が多いのかもしれない。ここ数年のビッグネームたちの顔ぶれと比べると少々残念だ(下記過去のトップ10参照)。他の上位候補は下記表を参照。
チームとして強力なメンバーを揃えてるクイックステップ、UAE、アンテルマルシェがプロトンをコントロールし、集団スプリントに持ち込もうとすると思われる。対して、AG2R、モビスター、ボーラはゴール前に少ない人数に絞り込む展開を望むだろう。なお、ユンボ、バーレーン、グルパマ、ロットはレースに参加していない。
◎その他の注目選手
この中では、アインホルン、カンターは注目している若手スプリンター。コスヌフロワ、スヘリンフ、ウリッシあたりは終盤にアタックし逃げ切ることもありそう。アルケアとトタルエナジーズはプロチームとして今季非常に調子がいいので、ワールドチームがあまり揃っていないレースでは結果を出したいところ。
◎過去の結果(2021年、2020年、2019年)
参考までに過去3年分の上位10名を記載。所属チームは今季との比較も。「スペルガ峠」がない時とある時で上位に来る選手はずいぶん違う。ない時(2020年)はスプリンターが、ある時(2021年、2019年)はパンチャーが上位を占めている。今回はないので2020年のような陣容だろう。が、今回出場する選手はサガンとスウィフトくらいしかいない。