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ミネルバクラシック・ブルッヘ〜デパンヌ 2022|出場選手まとめ

 

323日にベルギーで開催される46回目のミネルバクラシック・ブルッヘ〜デパンヌ】。昨年は「オキシクリーンクラシック」、それ以前は「ドリダーフス(3日間)」という名称だったステージレース。ちなみにオキシクリーンはスポンサーだった消毒液ブランドで、2018年からワンデーレース化した。

走行距離は207.9km、獲得標高はわずか246m。ゴールのデパンヌ周辺のコースを3周するレイアウトで完全に平坦だが、海沿いの強風が毎年波乱を起こす。今年も最強を目指す重量級スプリンターたちが揃った

*情報は3月22日現在、出場選手は変更されることがあります。選手のUCI世界ランクと年齢は2021年12月時点。

 

◆2021年のレースの模様はこちら(シクロワイヤードの記事)。

 

 

◎優勝候補

本命はちょっと悩んだがカヴェンディッシュ。それほど力に差がないスプリンターが多いが、クイックステップのチームとしての総合力と最強のリードアウト役モルコフがいる分、カヴェンディッシュが有利と見る。(直前までヤコブセンがエントリーしていたが交代した。カヴがやる気になってると感じる) 対抗は好調を維持しているメルリール。今季は優勝こそないものの安定して上位に入るニッツォーロもそろそろ勝ちそうな予感あり。ストゥイヴェンは実績十分の優勝候補だが、直近のミラノ〜サンレモを体調不良で欠場したのが気になる。個人的推しはティレーノで驚異の加速力を見せたコーイと、パワーを誇りトップスプリンターに名乗りを上げそうなヴァルシャイド。昨年王者のサム・ベネットはいまひとつトップコンディションに戻れていない。逆にファンポッペルがエースになった方が勝てそうに思えるが、悩ましいところ。同様にグルパマはデマールよりもウェルテンの方を推したい。アッカーマンフルーネウエーフェンのビッグネーム二人も今季勝利を挙げているがトップスプリンターがいないレースで、トップ10には入れても勝つのは難しそう。ギルマイモッツァートの若い二人は勢いもあり楽しみな存在。アシストも含めたチーム総合力ではクイックステップトレックボーラアルケアが充実。コフィディスアルペシンも戦力を揃えてきている。途中の横風分断や落車のトラブルがなければ、多くのチームが入り乱れる集団スプリントの可能性はある。他の上位候補は下記表を参照。

なお本来なら優勝候補の一人に上がるユアンはサンレモに続き欠場。どうやら復帰に時間を要する様子。春は主役の一人と思っていただけに残念、早期回復を願う。またAG2Rとイネオスは出場しない。

◆各チームのエーススプリンターに関しては過去の記事も参照。

 

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◎その他の注目選手

優勝争いは難しいと思うが、トップ10に入れそうな気になる若手スプリンターが何人かいる。レッド・ライト22歳、メーウス23歳、ファンデンベルフ22歳、テイセン23歳、カンター24歳。調子や展開によってはゴール前の集団スプリント勝負に絡むだろう。その中でも個人的な推しはロットのデリー20歳。今季すでに2勝し、その他にトップ10フィニッシュが2回ある。キレのある速さと上位に入る安定ぶりも好ましい。エースのユアンが離脱した中、優勝だって狙えるかもしれない。

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◎過去の結果(2021年、2020年、2019年)

参考までに過去3年分の上位10位を入れておく。所属チームは今季との比較も。過去10年でスプリンターが勝ったのは4回。2021年、2019年は30人を超える大集団スプリント。2020年は9人の小集団からアタックしてひとり抜け出したランパールト。その集団はクイックステップが4人もいたのだが。

出場選手中、過去の優勝経験者は、サム・ベネット(2021年)、フルーネウェーフェン(2019年)。チームとしてはクイックステップが延べ7人と圧倒的。他はアルペシン3人。それ以外は毎年チームが変わる、混戦になるレース傾向だ。なおレース名が毎年違うのは間違いではない。「ブルッヘ〜デパンヌ」で行われるタイトルスポンサーが毎年変わるレース。

 

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