ロンド・ファン・フラーンデレン 2022|出場選手まとめ
いよいよ明日4月3日に【ロンド・ファン・フラーンデレン】がやってくる。今年ふたつ目のモニュメント、ベルギーで開催される106回目の「クラシックの王様」。総距離272.5km・獲得標高2289mのコースは、石畳の激坂やら幅の狭い道でアタック合戦が繰り広げられ、駆け引きも全力勝負もあらゆるロードレースの醍醐味が詰まっている、最高の舞台。モニュメントの中のモニュメント。
勝負所になるのは複数回登るオウデ・クワレモントやパテルベルグといった石畳の登坂。ここでの駆け引きが幾度も勝負を分けてきた。アタックで抜け出すパンチャーがそのままゴールするか、ここをしのいでついてゴール前で最後の脚に残した力を出し尽くし勝負をかける。
なお前哨戦のひとつである「E3サクソバンク」の勝者は過去10年で4度優勝している。今年の勝者はファンアールト、だったのだが…。
*一部チームが正式発表前のため、出場する選手は変更されることがあります。表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2021年12月時点。
◆2021年のレースの模様はこちら(シクロワイヤードの記事)。
◎優勝候補
正直なところ、誰が優勝するのかわからない。だからより楽しみだとも言える。大本命だったファンアールトが直前で新型コロナに感染し欠場が決まったので、現時点の直感でいうと、本命はマチュー・ファンデルプール。前走ドワース・ドールでの走りを見ると完全復活といいたくなるし、100%戻っているなら本命は1択。対抗はキュングを推したい。ここ数レースを見ていると、そろそろ大きなことをしでかしそうな雰囲気が感じられる。あるいはラポルト、ファンバーレ、ストゥイヴェン、カンペナールツも優勝を狙えそうな気配を感じる。昨年覇者のアスグリーン、テュルジスあたりも表彰台に絡む力は十分。そして決して本命には推せないけれど怖い存在がポガチャル。好成績を挙げているモホリッチ、ピーダスン、マシューズ、ファンアーヴェルマートも先頭グループを走る力はあるだろう。気になる所では、現地は寒波に襲われ雪が積もっている。当日は曇りから晴れの予想なのだが、寒さと路面状況は厳しくなる可能性が高い。その辺を加味すると、シクロクロッサーであるマチューの優位は変わらないが、意外な選手が出てくるかもしれない。ちなみにキュングやモホリッチ、ポガチャルは寒さに強い。他の上位候補は下記表を参照。
◎その他の注目選手
上位に絡む成績を残す可能性のある選手をざっとピックアップしたが多すぎて、これでも40人近く削って厳選したもの。ロンドで一発大勝負を仕掛けてきそうなアタッカー候補として、マドゥアス、クラーウアナスンは個人的に楽しみにしている。他に実績のある選手でいうと、ハウスラー、ポリッツ、ヴァルグレン、クリストフあたりは上位に絡む力がある。ドワーズ・ドールで上位に入った選手では、ベノート、ピドコック、ターナー、オブライエンは好調を維持しているので注目。中でもベノートは、ファンアールトが欠場するのはある意味千載一遇でもある。
◎過去の結果(2021年、2020年、2019年)
参考までに過去3年分の上位10位を入れておく。所属チームは今季との比較も。3年間で複数回トップ10に入っているのは、マチュー3回、アスグリーン、ナーセン、ファンアーヴェルマート、ファンアールト、クリストフ、テュルジス、ファンバーレ、ベノート2回と、常連が占めているような状態。チームとしてはクイックステップが延べ4人、アルペシンも4人(マチューが3回)バイクエクスチェンジが3人。ユンボとボーラも3人いるが、ファンアールトとサガンという選手ひとりでもある。
出場選手中、過去の優勝経験者は、アスグリーン(2021年)、ファンデルプール(2020年)、ベッティオール(2019年)、テルプストラ(2018年)、クリストフ(2015年)。