イツリア・バスクカントリー 2022|出場選手まとめ
4月4日からスペインで開催される【イツリア・バスクカントリー】。起伏の多いバスク地方を一周するステージレース。道中ほとんど平坦な道はないく、クライマーとパンチャーたちがしのぎを削る。以下、各ステージと注目選手を簡単に紹介する。
*正式なスタートリスト発表前の情報なので、選手が変更される可能性あり。表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2021年12月時点。
◎ステージプロフィール
◆Stage1(4月4日):Hondarribia - Hondarribia|7.5km|獲得標高100m(個人TT)
◆Stage2(4月5日):Leitza - Viana|207.6km|獲得標高2625m(丘陵)
◆Stage3(4月6日):Llodio - Amurrio|181.7km|獲得標高3278m(山岳)
◆Stage4(4月7日):Vitoria-Gasteiz - Zamudio|185.6km|獲得標高2703m(山岳)
◆Stage5(4月8日):Zamudio - Mallabia|163.8km|獲得標高3485m(山岳)
◆Stage6(4月9日):Eibar - Arrate|167.6km|獲得標高2817m(丘陵)
初日のTTから総合優勝候補のログリッチが、リードを築くべく全開になりそう。レムコがどこまで迫れるか。途中3箇所の登りがあるとはいえそれほど距離のないコースなので総合優勝候補たちはタイム差は1分以内になるだろう。
第2〜第4ステージは距離も獲得標高もそれなりにあり、逃げる選手やチームが出てきそう。ただしエースが逃げる場合、総合争いが勃発する。昨年は第3ステージでポガチャルとログリッチのガチンコ対決が繰り広げられた。第5ステージはアップダウンを繰り返し山頂ゴール、第6ステージは3つの1級山岳を含む山頂ゴール。ともにクライマーのエースたちが総合優勝をかけて最後の力を使い登坂する。
◎総合優勝候補
本命はログリッチ。過去2大会で総合優勝し、今年もヴィンゲゴーやクスなどアシスト陣も盤石、トラブルがなければ連覇は間違いないと感じる。対抗がアダム・イエーツあるいはダニエル・マルティネス。イネオスはメンバーに総合系の猛者たちを揃えてきた。メンバーでいうとUAEも誰もがエースを狙える実力者たち。だが、絶対的なエース格は不在でサブエース的な選手たちの集団というイメージ。ウリッシがエースになるのだろうか。ウラソフ、イギータのを揃えてきたボーラも強力。この二人は移籍が好結果に繋がり、ライバルたちも警戒が強いだろう。マスも調子を取り戻せれば表彰台圏内、モビスターとしてもスペインのレースはいい成績を残したいはず。その他では、ヨン・イサギレやビルバオはこのレースと相性もよく、モチベーションも高いだろう。ゴデュ、ウッズは今年はまだ本調子ではないが、調子が戻れば上位に絡む実力は十分。個人的にはパレパントルにはちょっと期待してる(エースはシャンプッサンかも)。レムコは得意ではない登坂を克服すべく、また秋のブエルタに向けてのチャレンジレースになるだろう。エースは全体に若いヤングライダー(25歳以下)たちが多く、フレッシュなレースになりそう。他の上位候補は下記表を参照。
◎その他の注目選手
サブエース格の選手にも有望なクライマーたちが多い。チーム別ではイネオスとUAEはかなりのメンツで、全員が他のチームならエースを任されそうなレベル。ユンボ、モビスターを合わせた4チームがレースの中心になってきそう。若手で特に注目しているのは、シャンプッサン、カルロス・ロドリゲス、ファンヒルス、ファンセヴェナント。去年ブエルタで活躍したエイキング、今季好調なヤン・ヒルトも総合上位に絡む可能性はあるか。逃げが見られるステージで期待の高い選手は、マーダー、ケムナ、アラフィリップ、コーヴィたちの活躍に期待。新城幸也も好調をキープしてて頼もしい。もはやチームキャプテンくらいの存在感があると思ってる。
◎過去の総合成績(2021年、2019年、2018年)
参考までに過去3年間の総合成績10位までと各賞(ヤングライダー・ポイント賞・山岳賞)を入れておく。所属チームは今季との比較も。2020年は新型コロナの影響で中止された。個人でトップ10に複数回入っているのは、ヨン・イサギレが3回、ログリッチ、アダム、ポガチャル、ブッフマン、コンラッドが2回。チーム別で好成績なのは、ボーラとアスタナが5人、モビスター4人、ユンボ、UAE、バイクエクスチェンジが3人、ただし、アスタナとバイクエクスチェンジは全員他チームに移籍している。
出場選手で過去の優勝者はログリッチ(2021、2018年)、ヨン・イサギレ(2019年)。