4月10日にオランダで開催される56回目の【アムステルゴールドレース】。アルデンヌ・クラシックはここから始まる。ここまで開催されてきた北のクラシックレースは石畳を得意とする大柄なルーラーやスプリンターが活躍してきたが、ここからは起伏が多く登坂能力の高いパンチャーやクライマーが活躍するレースになる。走行距離は254.1kmで、大きな山はないがジェットコースターのように起伏があるため獲得標高は3460mに及ぶ、激しい脚の削りあいになるレース。勝負の見所はゴール前20km地点にあるカウベルフという坂。ここで数人の選手が抜け出しゴール前でばちばちやり合う展開が多い。
なおアムステルゴールドとはオランダのビールなので、優勝者はいつも表彰台でビールで祝うのも微笑ましい恒例行事。
*情報は4月9日現在、出場選手は変更されることがあります。表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2021年12月時点。
◆2021年のレースの模様はこちら(シクロワイヤードの記事)。
◎優勝候補
本命はマチュー。ちょっと悩むところだが、調子が戻ってきた彼なら表彰台には絡むだろう。対抗はピドコック。昨年はレース史に残るほどの僅差(ミリ単位)でファンアールトに敗れたため、本人もこのレースには相当な意気込みがあるだろう。ファンアールトが欠場するので、ベノートも本命にあげたいくらいの活躍を期待。ただしゴール前スプリントになったら他の二人には勝てそうにないのでその前にアタックして引き離せるか、ラポルトの協力は必須。モホリッチ、コスヌフロワは積極的にアタックをしそう。マチューやピドコックらと一緒に彼らが逃げるとレースの展開は忙しくなる。他には好調をキープしているテュルジス、ファンバーレ、マドゥアス、フルサンも有力候補。そして、春先はいつも調子があがらないヒルシは、この辺で勝ちを得たいところ。上昇気配はある。UAEは登坂能力が抜群のアユソにも期待している。ゴールでのスプリントに持ち込めればマシューズ、アランブルにも勝機はある。あとはバジオーリ。そろそろクイックステップにも上位を入って欲しいという願望で応援する。他の上位候補は下記表を参照。
◎その他の注目選手
3600mを超える起伏のあるレイアウトは、キュング、アスグリーン、ファンバーレのような大柄な選手には厳しいだろう。パシェ、サイモン・クラーク、ファンヒルスあたりは上位に絡むチャンスはあると思う。またチームのエースの調子によっては、実績のあるクフィアトコフスキ、ウェレンス、トレンティン、ズバラーリ、ラポルトあたりも勝負するかもしれない。
◎過去の結果(2021年、2019年、2018年)
参考までに過去3年分の上位10位を入れておく。所属チームは今季との比較も。2020年は中止。ここ数年は人数が絞られた先頭集団から抜け出して勝利するパターンが多く、パンチャーやルーラーのいわゆるクラシックハンターが強い傾向。アラフィリップが3回、バルベルデ、シャフマン、フルサンが2回、トップ10に入っている。チームとしては、突出して成績を残しているチームはない。
出場選手中、過去の優勝経験者は、マチュー(2019年)、ヴァルグレン(2018年)、ジルベール(2017、2014、2011、2010年)、クフィアトコフスキ(2015年)。ジルベールの4回もの優勝は特筆すべきだが、彼はその後肉体改造し体重が増えたことと絶頂期は過ぎているので、このレースで上位入賞は厳しいと想像している。