ラ・フレッシュ・ワロンヌ 2022|出場選手まとめ
4月20日にベルギーのワロンヌ地方で開催される86回目の【ラ・フレッシュ・ワロンヌ】。走行距離は202.1kmで、大きな山はないが獲得標高は3160mに及ぶ、激しいアップダウンが続く。中でも強烈なのは3回登場する名物激坂『ユイの壁』。この激坂中の激坂は最大斜度が20%を超えるまさに壁。3回目はゴール直前にあるため、ここでの攻防が勝利に直結する。3連覇中のアラフィリップと(一昨年はヒルシが優勝しているがアラフィリップは出場していない)、5度戴冠しているバルベルデが、この壁のマイスター。新たな覇者は出るだろうか。
*情報は4月19日現在、出場選手は変更されることがあります。表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2021年12月時点。
◆2021年のレースの模様はこちら(シクロワイヤードの記事)。
◎優勝候補
本命はやはりアラフィリップか。絶好調とはいえない様子が気がかりだが、このレースとの相性、勝ち方を知っているのは大きな強味。対抗はポガチャルはあげておかないと。過去は9位とDNS(昨年はチーム内にコロナ感染者が出て欠場)だが、彼が優勝しても全く驚かない。他にも有力選手が目白押し。クラシック絶好調のイネオスはダニエル・マルティネスとピドコック。激坂の相性はダニマル、ワンデーははまればピドコック。ユンボはヴィンゲゴーとベノート。どちらも優勝するイメージはあまりわかないが上位にはきっちり入ってきそう。バーレーンはカルーゾを候補にしたが、全員入賞してもおかしくない実力者揃い。好調をキープしているコスヌフロワ、バルギルは優勝も狙える勢いはある。ヒルシ、ウッズ、モレマ、マシューズ、イギータ、ウラソフにもチャンスがあるだろう。ヒルシは一昨年の優勝者、モレマは過去に5回トップ10に入っていて相性も良い。最後に、バルベルデを推す。昨年も3位に入っており、今季で引退する41歳(5日後に42歳)にはまだまだ力はあるはず。激アツの走りを期待してやまない。怪我で出場回避したログリッチが少し心配。他にも調子を崩している選手が多く、彼らの早期回復を願う。他の上位候補は下記表を参照。
◎その他の注目選手
バーレーンはカルーゾ以外のメンバーのヘイグ、マーダー、プールスと誰もが上位を狙える(表に入れなかったがトゥーンス、サンチェスとアシストも強力)。ポーレス、パシェ、ロータ、ラトゥールも実力者。レムコはユイの壁はさすがにきつそう、アラフィリップのサポートに回ると思われる。ビッグネームでは、ニバリ、ウラン、Gトーマス、フルサン、ウェレンス、ウリッシ。マスはバルベルデのサポートだろうか。彼らは優勝を狙うのは難しいと思われる。
若手ではカルロス・ロドリゲス、アユソ、ヨハンネセン、アレオッティに注目。なかでもアユソはポガチャルやヒルシの裏で動くかもしれない。何より爆発的な登坂能力は侮れない。参考までにウリッシ、クフィアトコフスキは過去4回トップ10に入っている。
◎過去の結果(2021年、2020年、2019年)
参考までに過去3年分の上位10位を入れておく。所属チームは今季との比較も。ゴール前の『ユイの壁』で勝負がつくパターンが多く、激坂スプリントに長けたパンチャーやクライマーが強い傾向。アラフィリップ、ウッズ、バルギル、シャフマン、コンラッドが2回、トップ10に入っている。チームとしては、ボーラが延べ4人、イネオスが3人入っているが突出して成績を残しているチームはない。
出場選手中、過去の優勝経験者は、アラフィリップ(2021、2019、2018年)、ヒルシ(2020年)、バルベルデ(2017、2016、2015、2014、2006年)。過去10年は1位と2位は3秒以上差は開いていない接戦になっている。