現在開催中のツール・ド・フランスでは、デンマークが注目されている。最初のステージの開催国として熱狂的な歓迎ぶりも印象深く、2週目に3人ものステージ優勝者を出しロードレース強国の仲間入りをしそうな勢いである。グランツールが開催されるフランス、イタリア、スペインと、多くのクラシックレースが開催されるベルギーが伝統的に強い印象はあり、現在では実際にどの程度の選手が活躍しているのか調べてみた。
プロサイクリストは圧倒的にヨーロッパに集中している。トップカテゴリーであるワールドチームは全18チーム、1チームにつき30名弱が所属しているので、ワールドチームにいる選手は約500名。そのうち上位5カ国で238人、およそ半分を占める。コロンビアをはじめとした南米が次に多く、オーストラリア、北米が続く。残念ながらアジアとアフリカはまだまだ少ない。
また、それぞれの国の選手には脚質や得意なレースについての傾向がある。その国が平地の多いのか傾斜の多い土地かなどの環境はもちろん、ワールドツアーなどの主要なレースの特徴も影響されている印象だ。著名なレースが行われる国は総じて人数も多く、強い選手がいる。自国にチームがあれば競技への人気もあがりスポンサーもつきやすいし、選手になりたいという子供たちも多くなり、競争によってレベルがあがるという自然の流れであろう。
以下UCIランクを元に表にまとめてみた。脚質別でトップ50に入る選手の人数を国別でまとめている。
UCIポイントは2021年の成績を基準にしているので、現在の成績とはやや異なることはお断りしておく(このブログの元になるデータをまとめていたのが今年の2月頃のためです)。
※選手の所属チーム、UCIポイント、選手の人数は2022年1月時点。プロ選手はワールドチームのみでカウント。プロチームも含めると集計が倍の労力がかかるので避けた。( )内の人数はUCIポイントを100以上獲得している選手。代表的な選手は2021年のPCIポイント上位者順プラス有名な選手。
以下、主要国の特徴や選手を簡単に補足する。紹介する順番は国別UCI獲得ポイント順。強豪国順と思ってほぼ間違いない。なお代表的な選手名にはわかりやすさも考慮し、一部プロチームの選手も記載した。また、個人的な偏見も若干あると思われる。
ベルギー
◎UCIポイントランキング1位
◎プロ選手58名(うち100pt以上34名)
伝統的にクラシックレースがぶっちぎりで強い正真正銘の自転車大国。総合系もスプリンターも人材豊富だがクライマーだけは弱い。選手層が厚い、いや、分厚い。世界選手権で優勝するよりもベルギーチャンピオンになる方が難しいかもしれない。プロ選手58名は一番多く、トップレベルの強豪選手も多い。さらに次々に有望な若手が出てくる。ベルギーで開催される著名なレースも多く、まさにサイクルロードレースの「本場」の国で、ロードレースが単なるスポーツではなく文化になっている。2021年に開催された世界選手権の観客たちはすごかった。あのような見る目も肥えて楽しみ方を知っている観客たちが観戦する環境で育てば自ずと強くなるのだろう。ファンアールトやレムコら人気選手はCMにもよく登場している。自転車選手のステイタスがとても高いのだ。羨ましい国である。
◆代表的な選手
ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)
レムコ・エヴェネプール(クイックステップ・アルファヴィニル)
ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・フェニックス)
ヤスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード)
ティム・メルリール(アルペシン・フェニックス)
イヴ・ランパールト(クイックステップ・アルファヴィニル)
ティム・ウエレンス(ロット・スーダル)
ティシュ・ベノート(ユンボ・ヴィスマ)
フィリップ・ジルベール(ロット・スーダル)
◆ベルギー籍のチーム
クイックステップ・アルファヴィニル
ロット・スーダル
アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベール マテリオ
アルペシン・フェニックス(プロチーム)
フランス
◎UCIポイントランキング2位
◎プロ選手55名(うち100pt以上31名)
選手層は厚く、30前後の脂の乗ってる年齢層の選手が様々な脚質で活躍している。中でもパンチャーとスプリンターは人材豊富。TTスペシャリストだけが、やや少なめか。またGCライダーではやはりTTに難がある傾向もあり、グランツールでは総合成績が上位に絡むも表彰台に上がる選手はほとんどいないため、国内での総合系の選手に対する期待値が異常に高くなっている。フランスの国民性か、マスコミも辛辣な印象も強い。その期待値とのギャップで選手がプレッシャーに押し潰されてるような現象もちらほらと。ピノやバルデ、デマールは、そのパターン。フランスで活躍し続けるには、メンタル強いアラフィリップやマイペースのゴデュのようにならないといけないのかもしれない。また台頭している若手は他の強豪国と比べるとやや少なめ。それでも一番多くのチームがあるので育成チームも含めて多くの予備軍が切磋琢磨しているので心配するほどではない。その中からツール・ド・フランスで自国選手のマイヨジョーヌの夢を叶える選手は出てくるだろうか。
◆代表的な選手
ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップ・アルファヴィニル)
ダヴィド・ゴデュ(グルパマFDJ)
フロリアン・セネシャル(クイックステップ・アルファヴィニル)
アルノー・デマール(グルパマFDJ)
ロマン・バルデ(チームDSM)
ワレン・バルギル(チームアルケア・サムシック)
バレンティン・マドゥアス(グルパマFDJ)
レミ・カヴァニャ(クイックステップ・アルファヴィニル)
ティボー・ピノ(グルパマFDJ)
◆フランス籍のチーム
グルパマFDJ
チーム アルケア・サムシック(プロチーム)
イタリア
◎UCIポイントランキング3位
◎プロ選手53名(うち100pt以上37名)
現在活躍している選手の人数は強豪国の中でも一番多いといえる。各所属チームでも屋台骨を支えるような中堅〜ベテラン選手が多い。脚質別で見ても満遍なく強い選手が揃い、その中でもスプリンターとTTスペシャリストは世界最強クラス。個人的な印象では職人ぽいこう選手が多い印象。下記に記載した代表的な選手はピークを過ぎた感があるベテランも多いが、期待の若手も数多くいる。コーヴィ、アレオッティ、大ネーズ、ソブレロとタイプの違う有望株が揃っていて次世代も楽しみである。また陽気というか情熱的なファンに応援される選手は幸せそうに見えることも多い。勝てなくても根性をみせる選手には、他国よりも温かい声援を感じる。ただしイタリア人が一番盛り上がるのはやはり、ジロのマリアローザ。今季で引退するニバリの後継者になる総合系のスーパースターを、国中で待ち望んでいる。
◆代表的な選手
ジャコモ・ニッツォーロ(イスラエル・プレミアテック)
フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)
エリア・ヴィヴィアーニ(イネオス・グレナディアーズ)
ヴィンツェンツォ・ニバリ(アスタナ・カザフスタン)
ジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード)
◆イタリア籍のチーム
*ワールドチームなし
オランダ
◎UCIポイントランキング4位
◎プロ選手40名(うち100pt以上30名)
大柄な選手が多いため、脚質的には全体的にルーラー系が多い。風除けに使われるアシストも多い印象。ヤコブセン、フルーネウェーヘンに続く存在として20歳のオラフ・コーイが台頭してきて、スプリンターは伝統的に強い選手が揃っている。他の強豪国と比較した場合、クライマー、TTスペシャリスト、総合系の選手はやや弱い。総合系で成績を残したデュムラン、クライズヴァイクなど他国と比較するとやはり大柄である。現在は年齢的には脂が乗ってる30前後の選手が中心で活躍しているので、どのレースでも安定して上位に絡んでいる印象。マチューを筆頭にシクロクロスが盛んなお国柄でもあるので、シクロクロスあがりの新世代のタイプの選手が多く現れるかもしれない。
◆代表的な選手
マチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)
バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)
ダニー・ファンポッペル(ボーラ・ハンスグローエ)
ディラン・ファンバーレ(イネオス・グレナディアーズ)
ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグローエ)
イーデ・スヘリンフ(ボーラ・ハンスグローエ)
トム・デュムラン(ユンボ・ヴィスマ)
ディラン・フルーネウェーヘン(バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
ステファン・クライスヴァイク(ユンボ・ヴィスマ)
◆オランダ籍のチーム
ユンボ・ヴィスマ
スペイン
◎UCIポイントランキング5位
◎プロ選手31名(うち100pt以上23名)
国として割と特徴は顕著で、クライマーやGCライダーに優れた選手が多いが、スプリンターやTTスペシャリストは少ない。オランダと比較するとわかりやすいが小柄な選手が多いことと国土に山岳が多いからだろうか。マス、ランダ等上位に数えられる強豪GCライダーでもTTが弱い傾向がある。他の強豪国と比較すると活躍している若手は少ない印象。逆に高年齢で活躍する選手が多い印象も。ワールドツアー最年長41歳のバルベルデはもちろん、日本で競技を続けるマンセボは45歳。いまだにトップレベルを維持しているのは脅威としかいいようがないが、彼らに続く期待の若手の飛躍が待たれる。ジロで名を挙げたフアン・ペドロ・ロペスはキャラクターも含めて人気が出そう。6月の国内選手権で優勝したカルロス・ロドリゲス、ポガチャルと同等の登坂応力をみせるフアン・アユソらの楽しみな存在はしっかりいる。
◆代表的な選手
アレハンドロ・バルベルデ(チーム モビスター)
エンリク・マス(モビスター チーム)
ヨン・イザギレ(コフィデス)
アレックス・アランブル(モビスター チーム)
ヘスス・エラダ(モビスター チーム)
ルイスレオン・サンチェス(バーレーン・ヴィクトリアス)
◆スペイン籍のチーム
モビスター チーム
イギリス
◎UCIポイントランキング6位
◎プロ選手23名(うち100pt以上16名)
他の強豪国と比較すると人数は半分くらいしかいないが、その時代を代表するようなエースが常に存在している国のひとつ。カヴェンディッシュやフルームが代表的。ここ数年は総合系の選手の台頭が目立ち、スプリンターやTTスペシャリストは少ない。中堅からベテランまで幅広く活躍しているが、楽しみな若手も多く、更に勢力を伸ばしていく雰囲気がある。特にイネオスに所属する選手には要注目で、若手にはすでに結果を残しているイーサン・ヘイター、ピドコックと超有望株に加え、ベン・ターナーやベン・トゥレット等のユース世代の若者もしっかりとチームに加えている。また勝手な印象かもしれないが、寒さや悪天候にも全体的に強い。逆に暑さには弱いのかもしれない。いつも霧掛かっているイギリスの印象があるだけかもしれない。
◆代表的な選手
アダム・イエーツ(イネオス・グレナディアーズ)
イーサン・ヘイター(イネオス・グレナディアーズ)
マーク・カヴェンディッシュ(クイックステップ・アルファヴィニル)
トーマス・ピドコック(イネオス・グレナディアーズ)
ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)
サイモン・イエーツ(バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
コナー・スウィフト(アルケア・サムシック)
テイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアーズ)
◆イギリス籍のチーム
イネオス・グレナディアーズ
オーストラリア
◎UCIポイントランキング7位
◎プロ選手31名(うち100pt以上19名)
各チームでエース級の選手が多い国。選手の脚質で見ると特化した強みはないが、満遍なく優れた選手がいて、弱点がなくバランスが良い。しかも何気に今年はかなり勢いのある国である。ジロでマリアローザになったヒンドレーや、ツールでもサイモン・クラークとマシューズがステージ優勝し、他のレースでも好成績を挙げている選手は多い。非ヨーロッパ圏でいちばんの活躍をみせる国になれたのは、自国のチーム バイクエクスチェンジ・ジェイコが果たしている役割も大きいだろう。数年前に新興チームとして活躍した姿は『Aii for One(邦題:栄光のマイヨジョーヌ』というドキュメンタリー映画にもなり、選手とスタッフが一丸となって成り上がる姿は世界中で人気を獲得した。代表的な選手のリッチー・ポートは残念ながら今年で引退するが、ルーカス・プラップやケイデン・グローブスなど楽しみな若手も現れ始め、今後も躍進の期待が大きい国である。
◆代表的な選手
リッチー・ポート(イネオス・グレナディアーズ)
マイケル・マシューズ(バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
カレブ・ユアン(ロット・スーダル)
ローハン・デニス(ユンボ・ヴィスマ)
ルーカス・ハミルトン(バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
ジャイ・ヒンドレー(ボーア・ハンスグローエ)
◆オーストラリア籍のチーム
チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ
デンマーク
◎UCIポイントランキング8位
◎プロ選手23名(うち100pt以上14名)
2022年はツールのスタート地としてデンマークで開催され、自転車大国ぶりを世界に見せつけた。整備された道路、自転車を日常使いをする国民は、ツール御一行を熱烈に歓迎し、選手たちにも大きな感銘を与えた。またマグナス・コルト、ヴィゲゴー、ピーダスンと3人がツールでステージ優勝し、さらに自転車人気は高まっているだろう。選手の特徴としてはいぶし銀的な存在の好選手が多い。チーム内ではエースではないが第2エースだったり重要なアシストだったり。デンマーク人は大柄な人が多い割には選手はそれほど大きいわけではないのは面白い。ルーラー系の能力が高い選手が多く、特にTTスペシャリストは強力。クライマーやスプリンターであってもルーラー系の能力が高い印象。山のないお国柄なので、クライマーは比較的弱いため、その中では異色な登れるヴィンゲゴーは期待の選手だ、
◆代表的な選手
ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)
カスパー・アスグリーン(クイックステップ・アルファヴィニル)
ミケルフレーリク・ホノレ(クイックステップ・アルファヴィニル)
ミケル・ヴァルグレン(EFエデュケーション・イージーポスト)
マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード)
マグナス・コルト(EFエデュケーション・イージーポスト)
ミケル・モルコフ(クイックステップ・アルファヴィニル)
スロベニア
◎UCIポイントランキング9位
◎プロ選手7名(うち100pt以上6名)
新興国というか、不思議な特徴のある国である。東欧に属する小国でプロ選手は7人いる。人数は多くないが、メンバーが尋常じゃない。世界ランク1位と3位と12位がいる。3位のログリッチは2020年は1位だった。ログリッチとポガチャルの生家は数百メートルしか離れてないとか。他にも優秀な選手が出てくるのか、たまたまなのか。上記の表での選手の傾向はポガチャルとログリッチとモホリッチの特徴と言い換えられるのであくまで参考的に。日本でいえば四国より少し小さい面積で四国の半分しかいない人口の国で、なぜこれほどスペシャルな選手が続いて出てくるのか。興味があるし、日本人選手が世界で活躍するための何か重要なヒントがあるのかもしれない。
◆代表的な選手
コロンビア
◎UCIポイントランキング10位
◎プロ選手19名(うち100pt以上12名)
とにかくクライマーが強い。小柄だがタフで、その選手もなんとなく走り方も似ているように感じる。隣国のエクアドルも含めて高地が多いため、生まれながらにして高地トレーニングをしているような身体的特徴もあり、標高が高く酸素が薄い地域でのレースに強い。同胞意識も強いのか、補給食やボトルを共有したり風除けになったり、チームの垣根を越えて協力したり助け合ったりするのもよく目にする。2021年のツールではイギータがキンタナ(コロンビアでは英雄だ)にドリンクボトルを渡していた。陽気な選手も多いが性格にムラがある傾向もあったりして、長いステージレースでは突然崩れたり、誰かと喧嘩したりすることもよく見る。意外にもスプリンターもそこそこいる。
◆代表的な選手
エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ)
リゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・イージーポスト)
ナイロ・キンタナ(アルケア・サムシック)
エステバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト)
ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ)
セルヒオ・イギータ(ボーラ・ハンスグローエ)
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以下、ランキング11位以下の国。
ドイツ
◎UCIポイントランキング11位 ◎プロ選手30名(うち100pt以上17名)
マキシミアン・シャフマン(ボーラ・ハンスグローエ)
ニルス・ポリッツ(ボーラ・ハンスグローエ)
ジョン・デゲンコルプ(チームDSM)
シモン・ゲシュケ(コフィディス)
◆ドイツ籍のチーム
ボーラ・ハンスグローエ
◎UCIポイントランキング12位 プロ選手8名(うち100pt以上5名)
アレクサンダー・クリストフ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベール)
オッドクリステン・エイキング(EFエデュケーション・イージーポスト)
◆ノルウェー籍のチーム
ウーノエクス・プロサイクリングチーム(プロチーム)
スイス
◎UCIポイントランキング13位 プロ選手13名(うち100pt以上7名)
ステファン・キュング(グルパマFDJ)
◎UCIポイントランキング14位 プロ選手6名(うち100pt以上5名)
アメリカ
◎UCIポイントランキング15位 プロ選手17名(うち100pt以上7名)
ニールソン・ポーレス(EFエデュケーション・イージーポスト)
セップ・クス(ユンボ・ヴィスマ)
クイン・シモンズ(トエック・セガフレード)
◆アメリカ籍のチーム
トレック・セガフレード
EFエデュケーション・イージーポスト
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日本
◎UCIポイントランキング73位 プロ選手2名(うち100pt以上0名)
中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト)
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その他16位以下の国はプロ選手は一桁しかいないため、割愛する。
今後躍進しそうな国としては、エリトリアをはじめアフリカには注目する必要がありそう。今季大きくブレイクしたギルマイを筆頭に有望な選手がゴロゴロ出てきそうな雰囲気がある。一人のヒーローの出現はとても大きい。今年成績を上げている選手を含めたアップロードはオフシーズンにまた行う予定。多くのビッグネームたちの引退もあり、勢力図は少し変化がありそうだ。そして、日本からも多くの選手がワールドチームに所属できることを願う。