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2022年チーム別成績まとめ【AG2R/アスタナ/バーレーン】

 

2022年シーズンの振り返り、第四弾はチーム別で全選手の成績をまとめた。ちょっとしたデータベースの役割にもなるだろう。上から成績順に並べているので、おおまかに上位10人はエース格と思っていい。その視点で見ると今年になって一気にエース格に名乗りを上げた選手が見えてきて(例えばコフィディスのザングル、EFのピッコロは既にチームで二番手)なかなか興味深く感じられる。

表内の記号は、=成績を上げた選手/=成績を落とした選手/=台頭した若手(23歳以下でプロ2年目以内)について言及しながら、チーム全体の出来にも触れておく。なるべく数字などに基づき客観的に評価したいのだけど、どうしても主観は混じるのはご了承ください。なお全チームを一度にアップすると長くなってしまうので、主要チーム(ワールドチーム18+プロチームの上位4チーム)を3チームづつに分けてアップしていく。

 

◎表の見方について

*選手は今年獲得したUCIポイントによるランク順で全選手を記載。名前がグレーになっている選手は来季チームを離れる。*脚質タイプは限定しにくい選手もいるので、あくまで目安です(脚質は、AR=オールラウンダー/C=クライマー/P=パンチャー/S=スプリンター/R=ルーラー/TT=TTスペシャリストで分類。主にチクリッシモを参考にしています)。*年齢は2022年12月1日現在で、背景色が水色なのはヤングライダー資格者。*国名に色がついているのはその国のナショナルチャンピオン。*UCIランクは2022年と2021年を記載。*勝利数は2022年分。*来季移籍先については2022年12月1日現在発表されているもの。契約が未定の選手も含んでいます。

 

 

 

AG2R シトロエン チーム

 

◆チーム概要:フランス国籍で歴史もある中堅チーム。選手の2/3はフランス人で占めている。2021年からシトロエンがメインスポンサーになり資金力は潤沢。選手層は若手からベテランまでバランスよく揃え、ワンデーレースを中心に上位を争うが、スプリンターはほとんどいない。グランツールではステージ狙いだが、総合争いでもトップ20位以内には入る選手が複数いる。

◆2022年総括:チームとしては成功とはいいにくい。全体的に昨年よりも少し成績を落とした選手が多い印象。2021年は8位まで成績を上げたが、2022年は15位と下位に沈んだ。

◆選手の成績:コスヌフロワはワンデーを中心に好成績を残し、ワンデーでのエースに成長。ここ数年奮わなかったユンゲルスの復活も大きい。数少ないスプリンターのサローの躍進は好材料。また若手ではガールが大きく成長し、来季はエースとして臨むレースも増えてきそう。トレイニーではトロンションが早くも勝ち星をあげ、才能の片鱗を見せた。昨季好成績を残したオコーナーにツールでは表彰台を狙えるほどの期待もかけらえたが、残念ながら及ばず。昨年躍進したシャンプッサン、ゴドン、パレパントルも期待に答えたとはいえない。またチーム内上位10に入るユンゲルスとシャンプッサンが移籍するのは少し痛い。

◆主な成績:

ジロ・デ・イタリア総合23位(ミカエル・シュレル)

ツール・ド・フランス総合11位(ボブ・ユンゲルス)

ブエルタエスパーニャ総合8位(ベン・オコーナー)

GPシクリスト・デ・ケベック(ブノワ・コスヌフロワ)

 

 

◎アスタナ・カザクスタン チーム

 

◆チーム概要:カザフスタン国籍で、イタリア色の強い中堅チーム。選手の構成は1/3がカザフスタン人、1/3がイタリア人、その他が1/3。カザクスタンの国営企業が母体のチームのため政情不安の影響もあり、2022年はエースを担った選手を中心に半分近くが入れ替わり、大きく戦力低下した(*表内のチーム勝利数5と選手個別の勝利数の合計が合わないのはカザクスタンでのチームTTで複数の選手がカウントされているためで間違いではない)。

◆2022年総括:チームとしては非常に残念な成績。2022年はワールドチームではダントツの最下位。ほとんどの選手が成績を落とすばかりか、給与の遅延があるなどレース以外でも不安をのぞかせる。2021年までのポイントの貯金でなんとかワールドチームからの降格は免れたが、来季も明るい兆しは見えない。

◆選手の成績:エースのMAロペス、ニバリ、ルツェンコはグランツールではそれなりに健闘したがそれ以外のレースではダメだった。また他の選手も年間を通して全くと言っていい程いいところがなく、レース中は存在感がほとんどなかった。特にエースとしての期待が大きかったデラクルスとモスコンは失望といっていいレベル。そんな中、唯一存在感を発揮していたニバリが引退する来季は不安でしかない。唯一の希望はイゴール・チュジャンとエフゲニー・フョードルフの若手の台頭。

◆主な成績:

ジロ・デ・イタリア総合4位(ヴィンツェンツォ・ニバリ)

ツール・ド・フランス総合8位(アレクセイ・ルツェンコ)

ブエルタエスパーニャ総合4位(ミゲル・アンヘル・ロペス

 

 
◆チーム概要:バーレーン国籍の新興チームながら昨年好成績を残し、中堅から上位に位置するチーム。多くの国籍の選手が集まる多国籍軍だが珍しくフランス人がいない。選手層は中心になる選手にベテランが多く年齢層の高さが気になっていたが、今年から一気に若手が増えた。ステージ総合上位を目標にしながらステージ優勝も狙う。スプリンター、パンチャーは少なめで、ワンデーでは優勝を狙うには戦力不足感は否めない。

◆2022年総括:チームとしてはまずまずだろうか。2021年の5位から8位に順位を落としたが、一番大きかったのはコルブレッリの離脱。残念ながら引退をすることになったが彼が昨年並みの活躍をしていたら同様のポイントは獲得できただろう。どのグランツールでも多くの選手が総合上位に絡んで存在感を示した。

◆選手の成績:ビルバオ、ランダが総合エースとしてステージレースで活躍した一方、ヘイグ、マーダーは成績を落とした。モホリッチがミラノ〜サンレモとDトゥーンス(シーズン途中でイスラエルに移籍)がフレッシュ・ワロンヌのタイトルを獲得したのは大きかったが、それ以外ではワンデーではあまり好結果を残せなかった。これもコルブレッリの不在が響いた。数少ないスプリンターの中でバウハウスは印象的な勝利もあげた。若手では大きく成長した選手が続出したのは好材料。特にブイトラゴ、フレッド・ライトの二人は将来のエース候補。まだ若いマーダーらとさらなる成長が期待される。

◆主な成績:

ジロ・デ・イタリア総合3位(ミケル・ランダ)総合5位(ペリョ・ビルバオ

ツール・ド・フランス総合13位(ルイスレオン・サンチェス

ブエルタエスパーニャ総合15位(ミケル・ランダ)

ミラノ〜サンレモ(マティ・モホリッチ)

フレッシュ・ワロンヌ(ディラン・トゥーンス)

ミラノ〜サンレモ(マティ・モホリッチ)
 
 
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その他のチームの成績まとめはこちら。

◆アルペシン/アルケア/トタルエナジーズ/ウーノエックス > coming soon

 

個人別成績まとめはこちら。

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