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オンループ・ヘットニュースブラッド 2023|リザルト

 

2月25日に開催された【オンループ・ヘットニュースブラッド】は、クラシックレース開幕戦らしさに溢れるスペクタクルな展開と、今季のワールドチームの勢力図を感じさせるレースになった。*3月からレースが多く開催されるのでコメント少なめです。

*表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2022年12月末時点。

 

 

 

 

◎レース結果:トップ10

優勝したのは昨年のパリ〜ルーベ覇者ディラン・ファンバーレ。いいタイミングで逃げグループにジョイントし勝負どころのカペルミュールで他の選手を振り切ると、そこからは単独エスケープ。ユンボに移籍後初レースでチームにとっては連覇となるクラシックタイトルをもたらした。3位にはスプリントでラポルトが入り、ユンボは最高といえる結果に。最強のボスキャラ・ファンアールト不在でこの強さ。今季加入したファンバーレとトラトニクはレース対応の選択肢の幅を昨年以上に広くしたといえる。ベノートも怪我明けの状態も良さそうで、今年もクラシック戦線で間違いなく主役のチームになるだろう(余談だが同日の別レースではヴィンゲゴーが二日連続で勝利している。ユンボ強ええ)。単独で逃げきったファンバーレ以外はゴールスプリントでの決着に。2位に入ったルノー・ドゥリーには、またもや驚かされた。彼の実力は全く疑っていないし優勝候補にあげていたので2位という結果は何も驚きはないが、そのレースぶりが規格外。残り50kmあたりで単独落車しバイクも交換。パヴェで速度をあげる追走集団に単独で復帰するために力を使ったはずなのに、勝負どころの名物坂カペルミュールでアタックしたウェレンスに追いすがって追走グループを牽引。ゴール前でスプリンターを含む後続集団に追いつかれながら最終的にスプリントで伸びて集団先頭でゴール。走るたびに彼のパフォーマンスには、ほんとに驚かされる。

4位クリストフと5位ピドコックも持ち味を発揮し調子は良さそうで、この後のレースも期待できるだろう。6位バッレリーニ、7位ポリッツ、8位パスクアロンと先頭グループに残ったスプリンターたちが上位に入り、9位は双子のオリヴェイラ兄弟のルイ君、10位はファンマルケ

 

◎レースのハイライト動画はこちら

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◎予想結果:優勝候補ほか

トップ10予想で当てたのは4人(2位、3位、4位、5位)、クラシックはなかなか難しい。当てた人数は少なかったが、星3つつけた選手が2〜4位だったのは悪くない(あ、反省はしてるっす)。どちらかというとスプリンターではなくアタッカー中心に選んでいたので、一人逃げで集団スプリントになればこの予想の絞り方は致し方なし。4位ポリッツと9位ルイ・オリヴェイラの二人を注目選手にも入れてなかったのは反省。

 

 

◎その他・雑感

厚着をして集まったベルギーの観客の姿を見ると「春のクラシックがはじまったな」と感じる。せまい石畳の道、集団では幾度もアタックと吸収を繰り返し、多くの落車やトラブルもあり、先が読めない波乱の展開を楽しむのがクラシックレースの醍醐味でもある。その分、予想をするのも難しいが、意外な選手が活躍するのは得をしたような気分にもなる。優勝したファンバーレに先頭グループで最後までくらいついたマティス・ルベール(アルケア)は敢闘賞クラスの健闘。またネオプロで注目しておきたい選手が現れた。北のクラシックで最強チームのクイックステップはバッレリーニが6位に入ったものの、望んでいた結果には程遠いと言わざるをえない。今年も苦難が続くのか─ただし同時刻に行われたフォーン・アルデシュ・クラシックではアラフィリップが勝利し、UAEツアーではメルリールがステージ優勝。彼らが加われば春のクラシックでの存在感もまた変わるはず。

 

◎レースの予想記事はこちら

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