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ツール・ド・フランス 2025|初心者向け基礎情報

 

このページは世界一有名なサイクルロードレース【ツール・ド・フランス】について紹介しています。ここではほとんど知らないロードレース観戦初心者向けの情報を中心に“軽めに”発信したいと思います。

どんな場所を走るのか、優勝候補は誰か、どんな選手やチームがあるのか、などの情報を記載したページも準備してますので、さらに興味を持たれたらページ下部のリンク先からご覧ください。

 

 

 

 

◎ツール・ド・フランスとは─

まずは基本的な情報を2分で読める内容にまとめました。ツール・ド・フランスとは「フランスを一周する」という意味の、世界で一番有名なサイクルロードレースです。名前だけでも知っている人は多いのではないでしょうか。以前はNHKでもダイジェスト放送が流れていたこともありましたが、残念ながら現在は日本では有料のコンテンツしか中継していません(中継はJ SPORTS一択で、スカパー等でも見ることもできます)

今年で112回目を迎える、古くて歴史と伝統のあるレースで(*参考として箱根駅伝は2024年が100回目)、すべての自転車選手が憧れ、出場するだけでも栄誉と言われ、ヨーロッパを中心に世界中で人気がある競技です。全21ステージの趣向を凝らしたコースを走り、総走行距離は3300kmを超える(日本で例えると北海道から沖縄までの距離に相当)、3週間に渡って繰り広げられる過酷な競技、美しいドラマです。7月はバカンスシーズンのため観戦に訪れる観光客も多く、190カ国以上で中継されています。レースでありながら観光コンテンツとして国家規模のお祭りイベントでもあります。

 

以下、“初心者向け”ツールのおすすめポイントです。

1. 風景が楽しい。

ワイン畑やひまわり畑などフランスの伝統ある風景を楽しめます。広大な自然や壮大な山岳をふんだんな空撮映像と人の移動する目線で追いながら見ることもできるので、とても優雅な観光気分が味わえます。延べ3300kmも集団で移動する“旅”は、古い町並みから都会的な地域までフランスの文化や歴史にも触れられて少し身近に感じられます。また沿道の観客たちもレースの盛り上げに一役かいます。趣向を凝らした応援スタイルや情熱溢れる熱狂や声援もレースの楽しさでもあります。

 

2. 選手たちがすごい。

毎日3時間以上も走り(150km以上の距離を平均速度40km/h以上で走る!)、体脂肪は極限にまで落とされて、彼らは1日で7000kcalを超えるエネルギーを使います。レース中には水分補給はもちろん、食事も走りながら補給します。自然を相手にする競技なので、風の抵抗は想像以上にすごいです。また激しい坂を登ったり降りたりしながら(雨でも走ります)、それだけ走ってもゴールは数cmの差しかつかなかったりするスリリングなスポーツです。200人近い選手が肩がぶつかるほどの距離感で集団で走る姿は壮観です。沿道で観戦していると彼らが通り過ぎると風圧を感じるほど。

 

3. レース展開が面白い。

レースは個人競技でありながらチーム戦なのです。エースの勝利のためにすべてを捧げる“アシスト”という存在がレースをドラマチックにします。コースの向き不向きで得意な選手が違ったり、監督やメカニックがチームカーで同行して指示を送ったり、長時間走るだけでなくそれぞれのチームの戦術や駆け引きも見所です。それでも理不尽なハプニングも多く起こります。メカトラブルによってバイク交換をしたり、落車によって怪我を負ったりもしますが、そんなトラブルとも彼らは戦っています。

 

 

◎出場チーム情報

ツール・ド・フランスを今回初めて見るというロードレース初心者の方、普段ロードレースは見ないけどツール・ド・フランスは毎年見るという方も結構な人数がいると思います。レースにはトップカテゴリーである18のワールドチーム5つの上位プロチームが招待されて、計23チームが出場します(各チームから選手は8人づつ、計184人)。どのチームが強いのか、出場する選手の特徴をざっくりと下記表にまとめました。*なお表のチーム名のカラーはチームジャージをイメージしています。左側はチームの基本情報でUCIランクと勝利数は2025年6月30日時点。右側は今回出場する選手の特徴を記載しています。

 

 

選手やチームが挑む勝利には2種類あります。一つ目はステージ優勝(区間優勝とも呼びます)で、毎日準備される21のコースでその日に最初にフィニッシュした選手がステージ優勝となります。もうひとつは総合成績で、最初から最後まで全てのステージでフィニッシュまでにかかった合計タイムを競うものです。選手の得意分野やチームの体制によってチームの目標が違います。以下ざっくりした括り方ですが今回の各チームの特徴を記述します。

 

総合成績(表では赤い☆印をつけている)ではディフェンディングチャンピオンとして通算4勝目を目指すポガチャルの率いるUAEチーム エミレーツと、一昨年まで連覇したヴィンゲゴーのいるヴィスマが2強です。この2チームは最初に覚えましょう。他には総合成績ではTT世界王者のレムコがいるスーダル、グランツール5回も制しているログリッチレッドブルはも注目される強豪。この4人はビッグ4と称される現在4強といえる選手たちです。他にはバーレーンイネオスも総合成績上位常連のチームです。

スプリンターが強いチーム(平坦ステージに強い=青い☆印)は、今年10勝を挙げているメルリールがいるスーダルと6勝のミランがいるリドルが2強と目されます。ここ数年最速スプリンターと称されていたフィリプセンアルペシンと昨年マイヨヴェールを獲得したギルマイアンテルマルシェも有力候補ですが、二人は今シーズンはあまり調子が良くありません。他に有力なのは、ジェイコレッドブルピクニック。ただし、集団スプリントではエース以外のリードアウトと呼ばれる最終盤で牽引するチームメイトが必要だったり、登りが絡むコースは“登れるスプリンター”と呼ばれるライダーが強かったり、多くのチームや選手にチャンスがあります。また今大会は例年よりスプリンターが多めなので豪快な集団スプリントが繰り広げられる期待感があります。

その他のステージ優勝狙いで有力なチーム(緑の☆印)は多くありますが、特に注目したいのは元世界王者マチュー・ファンデルプール(アルペシン)と、ワウト・ファンアールト(ヴィスマ)のライバル対決。どこに行っても何をしても注目が集まる元世界王者のアラフィリップ(チューダー)はおそらくフランス一の人気者で華のあるスター選手です。他にはヒーリー(EF)グレゴワール(グルパマ)ネイス(リドル)などにも注目してみてください。またアスタナはチーム全体が今年一番積極的なレースをしているので、彼らの動きは要注目です。

 

国籍がフランスのチームは5チーム。出場するライダーもフランス人が中心なこともあり地元の仲間の声援もあったり、実力以上に張り切るライダーにも期待したいチームといえます。またヨーロッパが多いですが、他にもアメリカ、オーストラリア、中東などのチームが多数参戦していることからも世界中で注目されている競技であることがおわかりいただけると思います。

右表の勝利数が多いチームは、今回のメンバーがどれだけ強いかを端的に表しているといえます。10勝以上が4チームで、特に28勝しているUAEの戦力は別格です。複数のライダーに好成績が望めます。17勝のスーダルと15勝のリドルも非常に強力で複数のステージで優勝する可能性は高いと思います。一方で勝利数が少ないデカトロンコフィディスアンテルマルシェピクニックアスタナイスラエルトタルは苦戦するかもしれません。平均年齢ではアンテルマルシェピクニックが若い選手中心で、両チームは平均年齢が25歳台でヤングライダー(25歳以下)が5人と一番多く出場するフレッシュなチーム。他にEFロットトタルウノエックスが27歳台と若手が多いメンバー構成です。逆に30歳以上のチームは6チーム。多くのベテランたちがまだまだ頑張っています。中でも最年長は31歳4ヶ月のコフィディスでヤングライダーは一人もいません。他にヴィスマアルペシンジェイコイスラエルチューダーが30歳超えで、ベテラン中心の結果を重視したメンバーを選んでいる印象です。

 

◎出場選手については別記事に全員リスト化しました

各チームの特徴も一言メモを添えましたので参照いただけると幸いです。

 

◎チームジャージ

それでは観戦にあたり各チームを覚えるには選手が着用するチームジャージで識別するのが有効なので、ぜひ応援したい選手やチームから覚えましょう。

 

◎リーダージャージ

レース中はチームジャージ以外に好成績を残しているライダーが着用する特別なジャージがあります。それぞれカラーにちなんだ名前で、マイヨ・ジョーヌ(黄色いジャージ=総合リーダー)、マイヨ・ヴェール(緑のジャージ=ポイント賞リーダー)、マイヨ・ア・ポア(赤い水玉ジャージ=山岳賞リーダー)、マイヨ・ブラン(白のジャージ=ヤングライダー賞リーダー)の4賞ジャージです。彼らは集団で走っていてもとても目立つし、リーダージャージで走ることは非常に栄誉なのです。

 

◎各チームジャージ

基本的にチーム名はスポンサー名も兼ねているので、ジャージのカラーはスポンサー企業のロゴカラーやイメージカラーを基調にしています。ツールをはじめてみる方は、ジャージのデザインが好きなチームを応援するのもありでしょう。今シーズンの各チームのジャージは以下の通り。*なお選手はそのチームの顔的存在(=人気のある選手)を選んでいますが、ナショナルジャージでないことも基準です。元の写真はTDFオフィシャルサイトからお借りしています。

 

 

ジャージについては、いくつかのチームはツール・ド・フランスだけに使用する特別なデザインのものがあります(*SPマークが入っているチーム)ヴィスマ・リースアバイクは通常は黄色基調なので、マイヨジョーヌと混同しないようにカラーを変更しています(今年は黒ベース)。他にはレッドブルが白基調のトリコロールカラーになり、グルパマは明るめのブルー基調で左肩に赤が入りました。イスラエルは明るめのブルーと赤系のパープルのツートーンに変更。イネオスはツール以降新たにスポンサーになるトタルエナジー社のロゴが入りお腹部分が白くなりました(ツール以降も使用予定なので特別仕様ではなく新デザイン)。どのチームも注目度の高いレースに使用することで、スポンサーの宣伝効果も狙っています。

 

◎スペシャルジャージ

ナショナルチャンピオンジャージというのもあります。各国の選手権で優勝した選手が一年間着用できるもので、各国の国旗カラーがベースになっているデザインが多いです。また世界選手権の勝者にはアルカンシェルと呼ばれる白地に虹色のラインが記された特別なジャージもあります。

*画像はイメージです。3年前に作成した画像なので、選手は古い情報ですがご容赦を。最新の選手権は6月末に行われていて今回のツールがお披露目になる選手が多数(つまり画像がないので)。

 

 

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他にも知っているとよりツールを楽しめる情報をピックアップしましたので、よろしければ以下の記事もどうぞ。

 

◎ステージプロフィールはこちら(全21ステージの特徴)

> coming soon

 

◎過去の成績まとめはこちら(直近5年間の成績まとめ)

jamride.hateblo.jp

 

 

 

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そもそもロードレースとは、から知りたい方はこちらもどうぞ。

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