ちょっとだけ新しい試みのページを書いてみる。反応があれば今後もやってみるかもしれない。やらないかもしれない。
Xでつぶやくにはボリュームがありすぎる話題を小ネタとして扱うページ。その初回はツールにおける「逃げ」について。そうなんです。“逃げ”が好きなんです。だからヒーリーみたいな選手が活躍するレースは大好物。ということで、今大会初めて“逃げ切り”勝利が決まったstage6を見ながら書いてます。この企画はあくまで軽めの読み物として楽しんでもらえればと思ってます。
*逃げの定義及び条件
今回はあくまで「区間勝利を狙った本気の逃げ」についての考察です。通常のレースでは、途中で捕まってしまういわゆる“逃げ”に乗る選手が大勢いますし、その逃げ行為もとても重要ですが、逃げの最大の目標は区間勝利に他ありません。
また総合優勝候補のロングアタックではないこと(ポガチャルが40km独走して勝つとか)と、レースの中盤や終盤以降の逃げはロングアタックとみなして今回は考慮しません。
“逃げ”の有力選手
stage6は逃げが決まると思っていました。前日に総合リーダーになったポガチャルが、マイヨジョーヌをキープする意思がないことを会見で語っていたので、逃げメンバーによっては容認される可能性は高いと。また1週目からクラシックレースのようなハードな展開が続き多くの選手が疲弊していること、総合タイムが大きく遅れて逃げ切りしやすい(メイン集団から容認されやすい)選手が多くいたこと、レイアウトがアップダウンが多いテクニカルなコースで集団で追いにくいこと、そういった“逃げ”に対しての好条件が揃っていたからです。実際に優勝したヒーリーと3位のストーラーは事前に当て、他のメンバーも大方は予想に近いかんじだったので、その辺りの考察を情報として共有しようというのが今回のブログの趣旨です。
僕が考える有力な逃げメンバーは以下の表(順位・成績はstage5終了時)に。ざっくり言うと右側のメンバーが有力です。

選手を選んだ基準は以下の通り。今後の展開にもよるので(チームの総合エースの成績次第&仕掛けるかどうか)緩めに捉えてください。
・総合タイムが大きく遅れて総合成績で脅威にならないこと(タイム差10分以上)。なので上記表の左側総合上位30名は逃げが容認されにくい。逆に遅れてしまった総合勢は有力(上記表の右上)。ただし遅れたのは理由があるので、コンディションが良くない可能性も高く、一概に有力とはいえない。
・逃げが得意なライダー。上記表の右側で丘陵&山岳ステージと平坦ステージで分けました(登坂力のあり/なし)。独走力やタフさと、追走する集団とのタイム差コントロールなどの駆け引きのうまさも大事。
・逃げのメンバー内で協調性がありパワーバランスが整っていることも大事。強い選手と弱い選手が混じるとローテーションがうまく回らず一定のペースで走れなくて疲労が溜まりやすくなったり、複数人数のいるチームがあるとパワーバランスが崩れる場合もあり、多く逃げに乗せればいいというわけでもない。また追走グループにエースがいるチームの選手は強調しないので不協和音を起こしやすい(例えば平坦ステージならリドルとスーダル、アルペシン、アンテルマルシェはスプリント勝負したいので逃げに乗らない)。
・基本的にUAE、ヴィスマ、スーダル、レッドブルは総合エースを守るアシストが必要なので逃げない(逃がされない)。ただし前待ち作戦などでアシストが逃げる場合はある(ヴィスマは得意で、山岳ステージではファンアールト、クス、ベノートが逃げるときはこの可能性が高い)*ファンアールトはジロでサイモンのためにやりましたね。。前待ちのときは後方集団のエースのアシストのためなので、自らの勝利の可能性は限りなく低い。
stage6の逃げメンバーは、上記理由と逃げが強力な選手が複数いるチームから、EF、アスタナ、ジェイコ、モビスターは逃げに乗せると予想。Xにポストしたのは、レニー・マルティネス(バーレーン)、ストーラー(チューダー)、ヴァンエートフェルト(ロット)、ヒーリー(EF)、シュミット(ジェイコ)、カストリーリョ(モビスター)。実際に逃げを決めたメンバーは、遅れた総合勢からサイモン(ヴィスマ)/ストーラー(チューダー)/ダンバー(ジェイコ)/テハダ(アスタナ)、逃げの得意なライダーからヒーリー(EF)/シモンズ(リドル)/バルタ(モビスター)、そこにマイヨジョーヌ奪還を目論むマチュー(アルペシン)の合計8人でした。サイモンとマチューは想定外でしたが、逃げメンバーの方向性は間違ってなかったかと。
stage7も逃げ切りやすいコースで、シュミット(orプラップ)、マドゥアス、カステリーリョ、アラフィリップ(orヒルシ)、シャンプッサン(orヴェラスコ)、アレンスマン(orフォス)を予想しておきます。この中の3人くらいを含む10名以内のメンバーなら有力かと。stage6で逃げたメンバーも有力だが疲れが溜まっている可能性が高いことと、ヒーリーに関しては総合8位まで順位が上がったので容認されにくい存在になったため難しいと想像。
今後の“逃げ”向きステージ
◎=70%以上
Stage10(山岳)/Stage14(山岳)/Stage15(丘陵)/Stage20(丘陵)
◯=40〜60%
Stage7(丘陵)/Stage11(平坦) /Stage12(山岳)/Stage18(山岳)/Stage19(山岳)
△=20〜30%
Stage8(平坦)/Stage9(平坦)/Stage16(山岳)/Stage17(平坦)
×=10%未満
Stage13(個人TT)/Stage21(平坦)
有力なスプリンターを抱えているチームが複数あるので、平坦ステージでは逃げ切りの可能性は決して高くないと考えますが、終盤3週目あたりは選手も疲労が蓄積されているはずで、追走するチームが協調しないようだと決まる可能性もあるかもしれません。同様に山岳ステージも総合成績が接近しているケースだと丘陵及び山岳ステージも総合勢が激しく順位を争う場合は逃げが決まりにくく、逆に決定的な差がついている場合(stage12〜14で決定的になってそうな想像はしています)は、より逃げ切りが決まる可能性は高くなると思います(例えばポガチャルが2位以下に大差をつけた場合は、集団牽引するアシストを無駄遣いさせたくないので、逃げは無視して総合ライバルのみに注意を払うため)。
いつもと違う試みの記事でしたがいかがでしたでしょうか。よろしければ、感想やコメントをしていただけると嬉しいです。またXのポストに『いいね』をしてくださると励みになります。よろしくどうぞ。
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