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【2022年】移籍組の活躍

 

シーズンは始まったばかりだが、移籍組が躍動している。挨拶代わりの勝利や上位入賞している選手が多い。今回は彼らの今シーズンの活躍ぶりを調べてみた。この時期はジャージが見慣れないばかりか、前の所属チームとごっちゃになって混乱しがちだけど、ブログで移籍した選手や情報をまとめていたら大半は自然に覚えた。それで、彼らの動向が気になっているようだ。

※表は文字が小さく英文なので分かりづらいかもしれないが、それほど重要ではないのでご容赦を。集計用の資料的な扱いです。色のついた選手が移籍した選手。移籍した選手については一部を除きワールドチームに限定して訴求しています。

 

 

1月から始まったロードレースで、ワールドチームが6チーム以上出場しているレースだけで集計した。合計30レース分(ステージレースは総合順位も入れた)。結論=移籍組は延べ6人が10レースで優勝している。かなりの活躍といえるのではないだろうか。

 

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優勝した選手たち

勝利を挙げている選手を挙げていこう。

アレクサンダー・ウラソフ(アスタナ→ボーラ)_2勝・トップ10以内3回

ディラン・フルーネウエーフェンユンボ→バイクエクスチェンジ)_2勝

エリア・ヴィヴィアーニコフィディス→イネオス)_1勝・トップ10以内4回

ブライアン・コカールB&Bホテルズ→コフィディス)_2勝・トップ10以内4回

バンジャミン・トマ(グルパマ→コフィディス)_2勝・トップ10以内5回

ビアス・ハラルド・ヨハンネセンユンボ→ウーノエックス)_1勝・トップ10以内4回

 

上から4選手は活躍してもなんら不思議のないエースたち。コフィディスを去ったヴィヴィアーニが1勝し、加入したコカールが2勝しているのが面白い。少し意外な活躍をしているのはトマ。コカールと二人だけでコフィディスがすでに4勝をあげたのは、チームにとっても非常に大きい。コフィディスは昨季は年間で14勝だったが、今季はもっと躍進する雰囲気が出てきた。バイクエクスチェンジも昨季年間で9勝だったチームで、フルーネウエーフェンがもっと勝利をもたらすと思われ、いい移籍になったと思う。

プロチームではあるが、ヨハンネセンは今年要注目の選手だ。若手の登竜門的なレース、「ツール・ド・ラヴニール」で昨季総合優勝し、勢いを見せている22歳。そして面白いのは同じチームに双子の兄弟アンドレもいてラヴニールでは総合7位に入っている。二人とも強力なクライマー。かつてのイエール兄弟のようではないか。

 

 

その他の活躍している選手たち

優勝はしていないが上位入賞している選手も記載しておく。彼らも活躍しているのは間違いない。

 

ジャコモ・ニッツォーロ(クベカ→イスラエル)_トップ10以内2回

パスカル・アッカーマン(ボーラ→UAE)_トップ10以内1回

ヤコブ・フルサン(アスタナ→イスラエル)_トップ10以内3回

アレクサンダー・クリストフUAE→アンテルマルシェ)_トップ10以内3回

ダニー・ファンポッペル(アテルマルシェ→ボーラ)_トップ10以内4回

 

ルイスレオン・サンチェス(アスタナ→バーレーン)_トップ10以内3回

ダビ・デラクルスUAE→アスタナ)_トップ10以内3回

サイモン・クラーク(クベカ→イスラエル)_トップ10以内2回

マックス・ヴァルシャイド(クベカ→コフィディス)_トップ10以内2回

カンタン・パシェB&Bホテルズ→グルパマ)_トップ10以内1回

 

フェリックス・ガールDSMAG2R)_トップ10以内2回

マウロ・シュミッド(クベカ→クイックステップ)_トップ10以内1回

イラン・ファンウィルデルDSMクイックステップ)_トップ10以内2回

 

(↓以下プロチーム)

ユーゴ・オフステテールイスラエル→アルケア)_トップ10以内2回

マチェイ・ボドナール(ボーラ→トタル)_トップ10以内1回

ダイニエル・オス(ボーラ→トタル)_トップ10以内2回

 

上記5人は実績の十分なエース級なので、どこかで勝利を挙げるだろうし、逆に活躍してくれないと困る人達だ。チームからも求められているのは結果なはず。次の5人も実力派の中堅どころで調子さえよければ順当な結果と言える。

その次の3人はこれからの若手たち。クイックステップの補強した二人は、昨季いたチームではそれほど結果を残していないが、はやくも力を発揮しつつある。この事実にはクイックステップの若手を見る眼力と、育てて有効活用するチーム力をはっきり感じる。さすがである。

 

個人的に嬉しいのは、消滅したクベカからの移籍組が奮闘していること。苦難を乗り越えた彼らは他の選手たちよりも、走る喜びを実感しているんじゃないだろうか。また、トタルに移籍したオスとボドナールがサガンがいないレースでひと暴れしているのもいい。サガンが復帰したら忠実なアシストとしての仕事をする彼らが、プロチームで伸び伸びと活躍しているのは微笑ましい。

 

もちろん、本格的なシーズンインはしていないから、走っていないエースたちも多いし、レースも調整に当てている選手も多い。その中で、彼らが新参者として自分の居場所を作るために奮闘している姿は、やっぱり応援したくなる。今シーズンは、コロナ渦で陽性になり棄権する選手も増えている。残念ながら罹った選手たちは、体調面や精神的なストレスもかなりの負担であろう。何よりレースに出場できなければ、何一つ手に入れられないのだ。

 

 

◆チーム紹介はこちら参照


◆2022年の移籍情報はこちら参照