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ティレーノ〜アドリアティコ 2022|出場選手まとめ

 

3月7日からイタリアで開催される【ティレーノ〜アドリアティコ】、愛称は「ラ・コルサ・ディ・ドゥエ・マーリ(二つの海を結ぶレース)」イタリア半島の西から東へ繋ぐコースがその由来だ。

日程が重なるパリ〜ニースと並んでグランツールの前哨戦として重要なレース。毎年厳しい山岳が設定され、代表的なクライマーたちが総合優勝を狙う。ミラノ〜サンレモを占うレースとも言われる。

*正式なスタートリスト発表前の情報なので、選手が変更される可能性あり。

 

 

◎ステージプロフィール

◆Stage1 (3月7日):Lido di Camaiore - Lido di Camaiore|13.9km(個人TT

◆Stage2(3月8日):Camaiore - Sovicille|219km(丘陵)

◆Stage3(3月9日):Murlo - Terni|170km(平坦)

◆Stage4(3月10日):Cascata delle Marmore - Bellante|202km(丘陵)

◆Stage5(3月11日):Sefro - Fermo|155km(山岳)

Stage6(3月12日):Apecchio - Carpegn|215km(山岳)

◆Stage7(3月13日):San Benedetto del Tronto - San Benedetto del Tronto|159km(平坦)

第1ステージは個人TTで幕を開ける。総合優勝を狙う選手は初日から遅れないようタイムが求められる。第2ステージは200kmを超える長くアップダウンを伴う丘陵ステージ。ここではパンチャー系やクラシックハンターがステージを狙うだろうか。第3ステージは平坦でスプリンター勝負。第4ステージから激しいアップダウンが続き、総合争いは本格化する。クイーンステージは第6ステージ。長く、獲得標高は3700m超え。恐るべく消耗戦になるだろう。最終ステージは平坦なため、ここで総合優勝争いは決する。第7ステージは山を乗り越えてきたスプリンターたちが勝負を繰り広げる。

 

 

◎総合優勝候補

本命はポガチャル。対抗がヴィンゲゴーカラパスと昨年のツール表彰台メンバーが並ぶ。他はマスウランあたりは表彰台に絡んでくると予想。地元イタリアからは、チッコーネにも本格化してほしいし、カルーゾの昨年ジロのような活躍を期待したいがランダビルバオとトリプルエース体制か。ピノはかつての調子を取り戻せるか。ブシャールケンデルマンバルデもトップ10に入る力は十分。そして期待が大きいのはエヴェネプール。難関山岳が多いレースはどこまでいけるか。ポガチャルとの直接対決は見もの。他の上位候補は下記表を参照。

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アシストも含めたチーム体制でも、UAEユンボイネオスは少し抜けていると思われることと、TTの強さはポガチャルヴィンゲゴーウランエヴェネプールが有利か。エヴェネプールは丘陵ステージで得意の独走を決めたいところだが、決めるのは容易ではないだろう。

 

 

◎その他の注目選手

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第1ステージのTTでは本命ガンナ1択。対抗はスグリーン。他はアッフィニトラトニックビョーグボドナールトマオリベイラあたりがどこまで迫れるか。総合勢でTTが速いのは、エヴェネプールヴィンゲゴーウラン。そして、もちろんポガチャルも。

第2ステージはパンチャー系の選手が抜け出して優勝を狙うかもしれない。コスヌフロワファンアーヴェルマートモスコンアラフィリップフォルモロは勝つ力は十分。チームの戦術(総合エースのアシストとの兼ね合い)次第か。コルトは昨年のブエルタで見せたような逃げがあると強い。同様にフォルトゥナートのジロでの逃げも印象深い。

 

 

◎スプリンター

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ピュアスプリンターの勝負になりそうな平坦ステージは、第3と最終日の第7ステージ。現在の実力では、カヴェンディッシュユアンが頭一つ抜けている印象。ともに山岳が多いコースでどれだけ脚を残せているかが勝負を分けそう。他の優勝候補はヴィヴィアーニアッカーマンメルリールデマール。実績でトップクラスのクリストフブアニバウハウスらも上位に絡む力は十分。本来ならポイント賞候補の筆頭にあがる二人、サガンマシューズはどこまで調子を戻せているか次第。サガンは新型コロナによる影響、マシューズは5日のストレーデビアンケでの落車の影響が気になる。個人的には力をつけつつあるコーイメーウスダイネーゼの若手にも注目している。

 

 

◎過去の総合成績(2021年、2020年、2019年)

参考までに過去3年間の総合成績10位までを入れておく。所属チームは今季との比較も。グランツールの表彰台を狙うような選手たちの名前が並ぶ。チームとしては、UAEユンボ、イネオスを中心にバイクエクスチェンジ、クイックステップも目立つ。イタリアのチームであるトレックやイタリア人選手が少ないのは残念なところ。

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