ヘント〜ウェヴェルヘム 2022|出場選手まとめ
3月27日にベルギーで開催される84回目の【ヘント〜ウェヴェルヘム】。石畳クラシック4連戦のふたつ目で、モニュメントに匹敵する格式のあるレース。2日前のE3よりもスプリンター向け。走行距離は248.8km、獲得標高は1377mと平坦基調のコースだが、海からの強烈な北風が吹き付けるデ・ムーレンはあっと言う間に分断される緊張感があり、チームとしての力が試される。また、終盤に複数回走る激坂ケンメルベルグ(最大斜度20%越え)があり、スプリンターはどれだけ脚に力をためておけるかが勝負を分けるのだ。
*情報は3月26日現在、出場選手は変更されることがあります。選手のUCI世界ランクと年齢は2021年12月時点。
◆2021年のレースの模様はこちら(シクロワイヤードの記事)。
◎優勝候補
本命はファンアールト。前年覇者として、今季すでにクラシックで2勝し、本人の力はもちろんユンボはアシストたちが絶好調(展開によってはラポルトは優勝を狙えるかもしれない)。対抗はメルリール。或いはフィリプセン。アルペシンはどちらがエースかわからないが、クラシックはどちらかというとメルリールで勝負する印象。最終盤の絞り込まれた先頭グループに複数の選手を送り込めるチームが勝つ気がしている。その観点で上記2チーム以外では、クイックステップのヤコブセン(orセネシャル)、トレックのピーダスン(orストゥイヴェン)と、イネオスのファンバーレ(orヴィヴィアーニ)、グルパマのデマール(orキュング)あたりと、相性もいいUAEのトレンティン(orアッカーマン)、アンテルマルシェのギルマイ(orクリストフ)を優勝候補に推したい。複数のメンバーを残すのは厳しそうだが、好調をキープしているテュルジス、フルーネウエーフェン、モホリッチも上位に絡む可能性は十分。そして若手のデリーからは目が離せない。他の上位候補は下記表を参照。
◎その他の注目選手
優勝候補に上げたチーム以外では、今季ワンデーレースでは精彩を欠いているボーラにもそろそろ頑張ってもらいたいが、残念ながら勝てそうな力強さは見えない。また過去の優勝経験者ではある、デゲンコルプ、サガン、ファンアーヴェルマートも今の所勝てるイメージがわかない。何度かブログで優勝候補に上げていたが、この3人は注目選手の扱いにしようと思う。クラーウアナスンはまだチャンスがありそうだ。今季好調のテイラーとハルヴォールスンのウーノエクス、デュポンとアニオウスキのビンゴールも、プロチームながらいい走りをしている。トップ10には絡むかもしれない。2日前のレース、E3を終えて「ベルギーとお別れする」と言っていた新城幸也がまた急遽召集された。感染症から復活直後なのに大車輪の仕事ぶり。頼りになるベテランである。
◎過去の結果(2021年、2020年、2019年)
参考までに過去3年分の上位10位を入れておく。所属チームは今季との比較も。ほとんどの大会はスプリント力のある選手が優勝している。それはゴール前のスプリント勝負になるケースが多いからで、2021年は6人、2020年は4人、2019年は28人の集団スプリントになった。トレンティンが3回、ファンアールト、キュング、デゲンコルプ、マチューが2回、トップ10に入っている。チームとしてはユンボがのべ4人、バーレーンが3人。*なお2020年は新型コロナの影響で秋に開催された。
出場選手中、過去の優勝経験者は、ファンアールト(2021年)、ピーダスン(2020年)、クリストフ(2019年)、サガン(2018、2016、2013年)、ファンアーヴェルマート(2017年)、デゲンコルプ(2014年)。過去の王者、勢ぞろいである。