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ツール・ド・フランス 2023|過去の成績まとめ

 

7月1日から開催されるツール・ド・フランス。世界一有名なレース。熱い熱い3週間の幕開けだ。当ブログでは4回にわたってレースの情報を綴っていくので、観戦のお供にしていただければ幸いです。まず1回目は、過去3年間の主要成績のおさらいから。

 

◎出場選手まとめはこちら。

 

◎ステージプロフィールはこちら。

 

◎見どころ紹介はこちら。

*表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2022年12月末時点。

 

 

 

 

◎過去の総合成績まとめ

過去3年間の総合成績20位までと各賞(ヤングライダー・ポイント賞・山岳賞、チーム総合)、各ステージ優勝者を記載しておく。所属チームは今季との比較も(ちょっと見づらいと思うがご容赦を)。

2022年はユンボが他のチームを圧倒した。成績を数字で追うと、これほど支配的だったチームは過去になかったのではないだろうか。マイヨジョーヌマイヨヴェールマイヨアポアの独占。そしてステージ6勝表彰台には延べ16人。ヴィンゲゴーとファンアールトという巨大な才能の功績が大きいのはもちろん、それを支えたアシスト、チームスタッフも文句の言いようがない働きぶりだった。

3年間で見ると圧倒しているのは怪物ポガチャル。総合優勝2回・2位が1回。3年連続ヤングライダーで、2回山岳賞も獲得、3年連続3ステージの優勝と、まさに怪物。

過去3年でトップ20に複数回入っている選手は、ポガチャルが3回、ヴィンゲゴーマスゴデュビルバオルツェンコアダム・イェーツカラパスウランキンタナマルタンインチェDトゥーンスファンアールトクスが2回。チーム別では、ユンボバーレーンが8人、イネオスが5人、モビスターUAEグルパマEFが4人づつ。ユンボのチーム全体での総合力に対して(バーレーンも相当すごいが)UAEはポガチャルひとりがすごいという構図であることもわかる。

出場選手で過去の総合優勝経験者は、ヴィンゲゴー(2022年)、ポガチャル(2021、2020年)、ベルナル(2019年)の3人。現役最多で総合優勝しているクリス・フルーム(2017、2016、2015、2013年)は残念ながら出場選手から漏れてしまった。

ポイント賞は、昨年はファンアールトで、その前は2年連続でクイックステップ。ちなみにその前は7回サガンが獲得し、過去11年のうち9年はスペシャライズドのバイク(サガンが強過ぎたともいえる)。山岳賞は過去3年とも総合優勝者が獲得している。ヤングライダーはポガチャルがいる限りポガチャルしか獲れない。それも今年が最後になる。ポガチャルが来年はヤングライダーの資格を外れるからだ。

 

3年間のステージ優勝で見てみると、ユンボが13回、UAEクイックステップが10回。次に続くのがアルペシン4回、ボーラAG2RバーレーンDSMが3回と上位3チームとは差がついている。選手個別で見るとポガチャルが9勝、ファンアールトが8勝と他を圧倒している。ちなみにイネオスは意外に少なくわずか2勝で、モビスターグルパマコフィディスアンテルマルシェアルケアトタルは1勝もしていない。3年間毎年ステージ優勝しているチームは、ユンボUAEクイックステップAG2Rの4チームだけ。ひとつのステージ優勝がどれだけ大変なのかがよくわかるし、ポガチャルとファンアールトがいかに脅威的な存在なのかが伺い知れる。

 

 

◎2022年



 

◎2021年

 

 

◎2020年

 

余談だが、こういう資料作って入ると選手の移籍の多さをいつも実感する。例えば、ウルフパックでいうとエーススプリンターは、結果を出しても他のチームへ移籍する(結果を出したから引き抜かれるのもある)。直近3年間でもサム・ベネットカヴェンディッシュ、そしてヤコブセンも来季は別チームになるという噂も。それに引き換えリードアウトは毎回モルコフというのも興味深い。モルコフすげえな。