エシュボルン〜フランクフルト 2023|出場選手まとめ
5月1日にドイツで開催される【エシュボルン〜フランクフルト】。ドイツで開催される唯一のワールドツアーで、今年が60回目と比較的新しいレース。ワールドチームは10チームのみで、スプリンターに力を入れてるチームが多く出場する。その分、プロチームはいつもより勝利のチャンスは多くなるともいえる。
*出場しないワールドチーム:AG2R、アスタナ、グルパマ、イネオス、ユンボ、モビスター、クイックステップ、トレック
*今回から有力選手紹介の形にします(暫定的)といいながらアバウト過ぎる予想も避けたいので、上位10人候補は10人に★二つ以上(本命3人:★3つ)つけています。*情報は4月30日現在。出場選手は変更の可能性あり。表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2022年12月末時点。
◎レース概要
エシュボルンをスタートしフランクフルトに至る、丘陵地帯を周回するコース。走行距離は203.8kmで、獲得標高は2933mとクラシックレースでは中程度の難易度。いままではスプリンター向けだったが今年からコースが変わり、距離はおよそ20km伸びて獲得標高が300m増えたため、クラシックレーサーにもチャンスが増えた。序盤と中盤に二回登る800m超のフェルトベルクと、都合3回登る激坂マンモルシャインがあり、特に二度目のフェルトベルクでスプリンターが振り落とされなければ最後は35km以上の下りからの平坦路になり、彼らの集団スプリントになるだろう。
◎優勝候補
集団スプリントになるか、途中の山岳でスプリンターが遅れるか、レースの展開で優勝候補は大きく変わる。ただしメンバーを見ると強力なパンチャー系の選手は少なく感じるので、最終的には集団スプリントになると予想。集団スプリントになれば各チームがエース級を揃えているが、フィリプセンが頭一つ抜けていると感じる。対抗は母国レースで気合いが入っているボーラのサム・ベネット。過去4勝し相性の良いクリストフも好調で、先日パリ〜ルーベでの好走も記憶に新しいデゲンコルプも上位には絡みそう。そろそろ大きなレースで結果を残したいドゥリーにも期待している。開催国ドイツのスプリンターでは、ヴァルシャイドとバウハウスも強力。実績あるライダーでは、ブアニ、マシューズ、アッカーマンがいるが、ここまで調子はいまひとつ。成長中で勢いがある若手はマライン・ファンデンベルフ、コービン・ストロング。モスケッティははまればスピードは抜群。上の表に入れたスプリンターが全員ゴールでのスプリントができるかというと、1/3〜半分くらいは途中で脱落しそうに思える。
集団スプリントではなく、坂で仕掛けるアタッカーの優勝候補は下の表に記載した。スピードもあるクラーウアナスン、コンラッド、トレンティン、ティレル。登坂力で違いを作れるのはロータ、ヒルシ、パドゥンあたりか。チームでいうと、アンテルマルシェ、UAE、EFあたりは登坂での仕掛けの可能性が高いだろうか。他のチームはエーススプリンターでの勝負を考えていると思うが、登坂の強いスプリンターのいるチーム(例えばマシューズのいるジェイコ、クリストフのいるウーノエクスあたり)も登坂でのアタックは要注意。他の上位候補は下記表を参照。
◎その他の注目選手
上記優勝候補以外では、Dファンポッペル、コンソンニ、オフステテール、ホッジ、アインホルンが代わりにエースになるかもしれない。例えばヴァルシャイドが登坂で遅れたら、ある程度登りにも強いコンソンニが勝負に出る、というようなイメージ。。
新城幸也は昨年に引き続いての参戦。昨年はゴール近くの終盤までトレインの頭を引いてバウハウスの4位に貢献した。今年も期待したい。
◎過去の結果(2022年、2021年、2019年)
参考までに過去3年分のトップ10を入れておく。所属チームは今季との比較も。2020年は中止された。クリストフが3回、デゲンコルプ、アッカーマンが2回、トップ10に入っている。
出場選手中、過去の優勝経験者は、サム・ベネット(2022年)、フィリプセン(2021年)、アッカーマン(2019年)、クリストフ(2018、2017、2016、2014年)、デゲンコルプ(2011年)。クリストフは4回の優勝以外にも4回トップ10に入り、デゲンコルプも5回も表彰台に上がっていて、この二人は実績では群を抜く相性の良さである。
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