ブルターニュ・クラシック 2023|出場選手まとめ
9月3日にフランスで開催される第87回目の【ブルターニュ・クラシック】。今年のビッグレースも残り少なくなり、集大成とばかりに好成績を狙うクラシックハンターたちが多く集まった。有力な出場選手をざっくり紹介(コメントいつもよりも薄めです)。
*有力選手は、上位10人(本命3人:★3つ)と、その他有力選手に分けています。*情報は9月2日現在。出場選手は変更の可能性あり。表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2022年12月末時点。
◎レース概要
自転車熱の高いブルターニュ地方でのツールに次ぐほどの歴史あるレース。周回コースで沿道は多くの観客で埋まる。走行距離も258kmと長めで、大きい山はないが平坦な道がほとんどなく、起伏が続くコースは獲得標高が3687mに達するタフなレース。パンチャー系の選手を中心にクラシックに強い選手がレースを制することが多く、いわゆるアルデンヌクラシックに強い選手向き。スプリンターにもチャンスはなくもないが、今年のレイアウトはかなり厳しいと想像している。特に中盤から残り70kmを切るあたりにある登坂は10%を優に超える急坂も出てくるのでそこを乗り越えられるかどうか。そのあたりで有力選手のアタックで集団は人数を減らし、最後は小集団でのスプリントと予想。
◎優勝候補
優勝候補は10人に絞って紹介。やっぱり一番の注目はアルカンシェルのお披露目になるマチュー・ファンデルプール。コース的には向いていて相性は良いはず。あとは世界選手権ではロードでもMTB(リタイアした)でも転倒した膝等の影響がどうか。また本来ならこの後のシクロクロスにも備えてロードシーズンは終えるはずだったが(そろそろ休んでほしいと思う)「アルカンシェルでレースを走りたい」と追加のスケジュール。直近で行われていた興行レースでは優勝していたりするので、万全の状態で見れることを願う。コースとの相性でいえばコスヌフロワ、マドゥアス、クフィアトコフスキ、ヒルシあたりを中心に抜け出した小集団が争う展開を想像している(コース的にはコスヌフロワが優勝した2021年に近いイメージ)。最終盤まで残れればアランブル、ドゥリー、ラポルト、ギルマイ、マシューズはにも大きなチャンスあり。ギルマイ、マシューズともやや調子を落としているのは気になるところ。
◎その他の注目選手
こちらの表の選手でも展開によっては勝負できる実力者たちが多くいる。ビッグネームでは、フィリプセン、ヒンドレー。マルタン、キュング、アラフィリップ、バルギル、トレンティン、Dトゥーンスあたり。面白いと感じているのは(優勝に絡みそうな好成績を期待したいのは)、クラーウアナスン、ベッティオル、ヒーリー、ヘイター、シヴァコフ、ベノート、シャンプッサン、ネイス、ファンヒルス。特に星を2つつけた選手はトップ10候補に入れるかかなり迷った選手。上記優勝候補に入れた選手とのチーム戦略の兼ね合いや展開とコンディション次第か。
スプリンターでチャンスがありそうなのは(ゴールスプリントまで持ち込める可能性があるのは)、フィリプセン、ミラン、ストロングくらいか。またファンアーヴェルマート、サガンは、さすがに勝利に絡むのは厳しそう。そろそろ引退レースに備えている時期でもあり、寂しい思いもあるが、彼らの最後の姿を少しでも多く見ていたいとも思う。
◎過去の結果(2022年、2021年、2020年)
参考までに過去3年分の上位10位を入れておく。所属チームは今季との比較も。フランスのチームやフランス人が張り切っている印象も。また年によってコースがスプリンター向きかどうかが結構変わるので、活躍する選手の顔ぶれも年によってばらつきがある傾向である。
出場選手中、過去の優勝経験者は、コスヌフロワ(2021年)、マシューズ(2020年)、ナーセン(2018・2016年)、ヴィヴィアーニ(2017年)、ボアッソンハーゲン(2012年)。なかなか勢ぞろいしているが、今年はスプリンターには厳しいか。
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