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グランプリ・シクリスト・ド・ケベック 2023|出場選手まとめ

 

9月8日にカナダで開催される第12回目の【グランプリ・シクリスト・ド・ケベック】。北米で開催されるワールドツアー2連戦のひとつめ。まだ歴史の浅いワンデーレースだが、ケベックはフランス語圏で古くからある都市のため、街並みはフランスのレースを見ているような感覚になり、清潔感のある洗練された雰囲気は独特。

二日後に行われるGPモンレアルとともに多くのビッグネームも出場するので、今年も残りすくないワールドツアーを味わいたい。

*有力選手は、上位10人(本命3人:★3つ)と、その他有力選手に分けています。*情報は9月7日現在。出場選手は変更の可能性あり。表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2022年12月末時点。

 

 

 

 

◎レース概要

コースはケベックシティのセント・ローレンス川沿いのほぼ例年と同じ周回コースを16周する、合計201.6kmで競われる。大きな山はないが、獲得標高は合計で2508mに達するパンチャー向けのレイアウト。フィニッシュ地点の坂は約400m/平均勾配6%近くあり、スプリンターが振り落とされるほどではないがアタッカーが差を作るにはじゅうぶんで、最後まで残った選手による上り坂でのスプリントで決着することが多い。

 

 

 

 

◎優勝候補

優勝候補は多くの選手に可能性があると感じていて、下記有力選手も含めてちょっと多めにピックアップした。コースとの相性、チームのモチベーション、ライダーの好調具合から上位10名を候補に絞ったが(いつもそうだけど)、次点にあげた10名とあまり差は無い。

ゴールの登りが勝負所になるので登坂でのスプリント力があること、一発勝負でなく何度も登るタフさを持つクラシックレーサータイプ。昨年の覇者コスヌフロワ、その前に連覇しているマシューズは候補からは外せないが、直近のレースではそれほど調子が上がっている様子では無いのは懸念点。ここ数レースで絶好調といえるのは、モホリッチパウレスマドゥアススケルモースヒルシ。この5人の誰かがレースの主導権を握ると想像している。パウレスヨルゲンソンは地元アメリカに近いこともありモチベーションも高いはず。ドゥリーは最後まで残れれば勝てるポテンシャルは一番といっていい(遅れそうな気もするが)。個人的な期待値込みで優勝候補のひとり。ベノートは優勝候補とは言いにくいが上位に入る可能性で言えば誰よりも安定感がある(ただしラポルトが遅れた場合)。

次点に選らんだ10名ではベッティオールアランブルウリッシはコースとの相性は特に良さそうで過去にも好成績を残してる。調子を上げてる印象のヴァンウィルデルスクインシュも上位には入りそう。ビルバオアダムクフィアトコフスキも今年は年間を通して好調である。ウルはレースのメリーランドに3位に入り、好調そう。チームのイスラエルにとっても自身にとっても母国レースであり、モチベーションも高い。ジングレはそろそろ大きな勝利を挙げてほしい期待感から。

 

 

◎その他の注目選手

上記優勝候補と比較して大きな差はなく、有力選手でも優勝争いに絡む選手は出てくるかもしれないと思っていて、いつもより多めに選手をピックアップしている(ブログの方針ぶれぶれです・苦笑)。中でも★印をつけた選手は期待値高め。昨年少々大に入ったギルマイは優勝候補にあげる方もいそうだが、今年のロンドで負った怪我からはいまだにトップコンディションに戻れていない印象。少し時間がかかるかもしれない。実績では優勝候補に上がるだろうラポルトアラフィリップも、ここ数ヶ月は本調子といえない状態が続いていて不調気味に感じている。チームとして面白い存在と思っているのは、EFエデュケーションUAEチームエミレーツイスラエルPTヒーリーデレク・ジーを筆頭に逃げにも面白い人材もいるし、様々な展開に対応できる有力選手が多くいる印象。地元カナダ(イスラエルPT)はもちろん、アメリカ(EF、トレック)フランス(ケベックはフランス語圏で縁が深い)の選手も張り切ると思うので注目したい。

レースの上位に入る可能性は低いと思っているが、名前を上げておきたいビッグネームを少し間を空けて下に記載した。ステージレースでは上位に入る猛者たちだが、パンチ力の必要なワンデーでは結果を残しているとは言えない。この中ではロータは不調を脱していれば上位に絡む可能性はあるが、どうだろうか。

 

 

 

◎過去の結果(2020年、2019年、2018年)

参考までに過去3年分の上位10位を入れておく。所属チームは今季との比較も。2021・2020年は中止されている。毎回小集団スプリントで決着しているチームとしては、クイックステップサンウェブボーラロットスーダルが3人づつ。

出場選手中、過去の優勝経験者は、コスヌフロワ(2022年)、マシューズ(2019・2018年)。なおファンアーヴェルマートは過去6回表彰台に上がっているが、一番上には立った事がない。今季いっぱいでの引退に花を添えて欲しい。

 

 

 

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