ロードレースみるひと

ロードレース観戦ガイドのブログ

世界選手権 2023(ロードレース・エリート男子)|リザルト

 

*いくつか、レース予想のリザルト記事をアップします。タイミングも内容も微妙なので、こっそりと(苦笑)。レースの予想記事は来年はやらないので、今年を締めるための個人的なけじめですね。

 

8月6日に開催された【世界選手権(ロードレース・エリート男子)】。リザルトを表とひと言コメントでざっくり振り返る。

*表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2022年12月末時点。

 

 

 

 

◎レース結果:トップ10

やー、アルカンシェルが似合います。サバイバルな展開になったレースの終盤を独走してマチュー・ファンデルプールがついに戴冠した。これで今年はシクロクロス世界選手権に続き、ロードレースでも世界王者になった(両競技で同時にアルカンシェルになったのは史上初)。独走を始めてから濡れた路面でスリップして落車したときは終わった!と悲鳴を上げたが、そんなアクシデントすら演出かと思うような激アツの走り。壊れたシューズのダイヤルを引きちぎってからのラストスパートは、もう惚れちゃいます・笑 昨年の世界選手権はレース前夜のトラブルで(宿泊先の女性客との騒ぎで警察・裁判沙汰に)リタイアしてしまったその悔しさもぶつけているような迫力だった。追走グループからファンアールトが2位に入り(シクロクロスに続いて)、ポガチャルピーダスンと続いた。このレース強者の3人がそれほど致命的な牽制をしたとは思えなくて、マチューに追いつけなかったのは彼の力勝ちといえると思う。

トップ10にはベルギーから3人も入り、さすがの自転車大国らしい(所属チーム別ではトレックが3人も入ったことは興味深い)隙のなさだが、優勝を逃したのは少々残念ではある。実績もある強豪選手たちに混じって7位に入ったマチュー・ディナム(またマチューさんが増えた)の健闘ぶりはかなりの評価に値する。終盤まで先頭グループについていけただけでも相当なポテンシャルを見せた。今季終盤になって好成績を残している23歳は、これから注目していきたい。DSMは毎年面白い選手が台頭してくる。



 

 

◎予想結果:優勝候補ほか

予想通りというか、予想以上にスプリンターに厳しいコースだった。クリストフフィリプセントレンティンマシューズあたりはもう少しいけそうに思っていたけど、全く勝負にならなかった。それだけ優勝候補たちがハードな展開に持ち込んでいたといえるだろう。トップ10予想は4人しか当たらず、クラシックレースに強い選手たちが最終的に結果を残した。終盤は周回コースということもあり多くの選手がリタイア(195人中完走はわずか51人)を余儀なくされ、完走しただけでも相当な実力者といえる。

 

 

 

 

◎その他・雑感

世界選手権が、ツール・ド・フランス直後という通常とは違う開催時期であったことと(例年はブエルタの後)トラックやMTB等の他の競技も同時に開催されたことも含めて、選手のコンディション面での差もあったように思う。ファンアールトポガチャルラポルトフィリプセンあたりも含めてツール出場組には少しやりにくさはあったように感じる(それでも上位に入ったファンアールトとポガチャルは驚異的)。2024年はパリオリンピックもあり、大きな楽しみでもあるが、ツール出場組や他競技との並行組(トラックやMTBなど)との兼ね合いや優先度は気になるところ。

 

 

 

◎プレビュー記事はこちら。

jamride.hateblo.jp