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ロンド・ファン・フラーンデレン 2023|出場選手まとめ

 

いよいよ明日42日は【ロンド・ファン・フラーンデレン】だ。自転車大国ベルギーで開催される106回目の「クラシックの王様」は今年の最重要ワンデーレースであり、文句無しの現在最強のライダーたちが揃った大一番。つまり今年の最強のワンデーレーサーが決まる日だ

なお前哨戦のひとつである「E3サクソ・クラシック」の勝者は過去10年で4度優勝している。今年の勝者はファンアールトだ。

*優勝候補は10人(本命は3人)、その他有力選手は30人までを目安にしています。*情報は4月1日現在。出場選手は変更の可能性あり。表内の選手のUCI世界ランクと年齢は2022年12月末時点。

 

 

 

 

◎レース概要

総距離273.4km・獲得標高2185mのコースは、石畳の激坂やら幅の狭い道でアタック合戦が繰り広げられ、駆け引きも全力勝負もあらゆるロードレースの醍醐味が詰まっている。勝負はおよそ半分走った場所のオウデ・クワレモント(その後計3回登る)から本格的に始まり、石畳区間は15セクターある。ほかにもパテルベルグコッペンベルグといった勾配が20%を超える名物の石畳激坂が休む間もなく襲いかかり、ポガチャルやモホリッチたちのアタック合戦が繰り広げられるだろう。(なおマップは100km以降の道で、激坂および石畳区間中心の拡大図)

なお激坂の一つコッペンベルグは各チームとも試走の様子がSNSにあげられているが、ファンアールトが蛇行し、ポガチャルも自転車を降りて登るなど、とんでもなくスリッピーな状態らしく、急遽主催者が坂の苔を落とす清掃をするなどの対応をしているとか。そんな道を自転車でレースするなんて過酷である(褒めている)。

 

 

◎優勝候補

優勝候補からは、マチューファンアールトポガチャルの3人は外せない。サンレモではマチューが、E3ではファンアールトが勝ち、そして今回が3度目の三つ巴対決。最後に平坦路がそこそこの距離があり、残った選手のスプリントになるとポガチャルはやや不利で(ポガチャルもスプリントは相当強いのだが)、ポガチャルが勝つには途中でマチューとファンアールトを振り落として最後独走するしかないかもしれない。また、あくまでファンアールトがエースだと思うが、ラポルトベノートも優勝を狙える力はあり、彼らも先頭グループに残れるとユンボとしては望んでいる展開になりそう。同様にクラーウアナスンはマチューへの援護になりそうだが、それらと比較するとポガチャルのアシストはやや不足感もある(トレンティン、ウェレンスもじゅうぶん強豪ではあるが)。スプリント力では分があるピーダスンが最終局面まで残れると面白い存在として期待したい。スプリンターでは他にはDファンポッペルギルマイメルリールも最後まで残れれば優勝候補になりうるが、なかなか厳しそうか。他にここまでのクラシックで好成績を残しているモホリッチパウレスマドゥアスキュングガルシアも上位に絡むと思っているが、中でも期待しているのはピドコック。ストラーデビアンケの走りは強烈で、ガンナとクフィアトコフスキがメンバーから外れたのはやや戦力的には劣ってしまうか。穴的な存在としてはここまでのクラシックで好成績を挙げているフリソンクリストフも一発勝負で上位はありえる。

 

 

◎その他の注目選手

他にも実力ある有力選手は多いのでざっくりと表にした。★印をつけたのは特に注目選手で、デゲンコルプマシューズファンマルケは調子がよければ上位候補。ビッグネームでは、ファンアーヴェルマートアラフィリップアスグリーンユアンは残念ながらあまり好調とはいえないので優勝候補からは外した。上記優勝候補にあげた選手のチームメイトの頑張りも勝負には影響があるだろう。イネオスウルフパックUAEはどれだけエースをサポートできるかも注目ポイント。今季ここまでいいところのないペテル・サガンだが、最後のロンドで勇姿を見たいと思うのは僕だけではないはず。

 

 

◎過去の結果(2022年、2021年、2020年)

参考までに過去3年分の上位10位を入れておく。所属チームは今季との比較も。3年間で複数回トップ10に入っているのは、マチューファンバーレが3回、ファンアールトクリストフテュルジス2回。ファンバーレが欠場するのは残念。

出場選手中、過去の優勝経験者は、ファンデルプール(2022・2020年)、アスグリーン(2021年)、サガン(2016年)、クリストフ(2015年)。

 

 

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